赤塗りの空
はじめまして、あゆーです。初投稿で、拙い部分が多いとは思いますが温かく見守っていただけると幸いです。
今回、人によっては微ホラーと感じるかもしれないので自分極度のビビリです、と思っている人はまわれ右をお願いします。
「すっげぇ昔の話なんだけどさ」
突如そう言葉を発した佐々木美伽に新井由夏は少し驚いた顔した。
「珍しいな。お前が自分から昔の話すんの」
「そんなことないべ」
「そうかなぁ…」
「姉さんはそういうところある」
「ひでぇ!!」
美伽の弟の佐々木亮の容赦ない言葉にガーンという顔をしながら亮と同級生の伊澤瑠美に目を向けた。
「時間大丈夫?」
「はい。美伽先輩の話を聞けるのなら、ボクはいつまでも」
その言葉に若干呆れというか引いた表情をしたが瑠美はお構いなしにニコニコ笑っている。
「どんな話なんですか?」
「私がちいさいころ、悪夢をみた話でね。あーでも、悪夢っていうより変な夢って印象のほうが強いかな、私的には」
「へぇ」
オカルト好きの由夏の目が輝いたのを一瞥してから美伽は口を開いた。
⬛︎
覚えてる限りの夢の始めは当時ハマってたゲームの回復所みたいなところの扉の前だった。
治療してもらおうと中に入ろうとしたらボタン効かないんよ。
スティックを前にたおしてもボタンを押しても無反応。
普段の私なら多分キレて終わりだけど何故か夢の私は焦ってた。なんかに追われてるみたいに。
押しても押してもボタンは効かない。
で、多分ゲームの主人公が何かに追いつかれた。
そこで急に場面が変わる。
草むらのような、口で言い表しずらいよくわからない空間だった。
空は赤っぽくて、え?いや夕焼けとかの感じじゃなくて真っ赤なペンキで塗ったくられたみたいな赤さだったと思う。
なんかそこで誰かに追われてた。
血濡れのノコギリ持ったナニカに。
そりゃまぁ、必死で逃げるんよ。
周りにいる人にぶつかりながら。
逃げて逃げて、
こけた。
立ち上がって走り出そうとした瞬間背後からこう、ぐっしゃって切りつけられて、第三者視点で私の顔が見える。
それはそれは恐怖に歪んでいて
それが写真のように切り取られて
夢から醒めた。
⬛︎
「悪趣味な夢だよね」
へらっと美伽が笑って言った
「いや怖いわっ!なに!?疲れてたの!?」
「憑かれてたかもね」
「んぁあ〜っ」
「おらーオカルト好きが廃るぞー」
「廃っていいよ…」
騒ぎ続ける美伽と由夏をみながら亮と瑠美は顔を見合わせていった。
「「お祓いに連れて行っておこう」」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
文章が幼い部分などあったかと思いますが楽しんでいだだけたら幸いです。このようなショートストーリーも月に一度あるかないかのペースでの更新ですが、興味をもっていただけたら気長に待ってやってください。改めて、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。