生きとし生けるは銃弾の雨
安西くんが殴った。安西くんが殴った。安西くんが殴った安西くんが殴った。安西くんが殴った。安西くんが殴った。安西くんが殴った。安西くんが殴った安西くんが殴った。
僕が見た景色はそれである。
「面白い事してますね〜〜。なんつって♪」
「僕がしている事は面白くないんだけどね。」
「御託はいいっ!行くぞっ!」
「はい、は〜い。今行くよっっ!」
そういうと安西くんは、スティック型の時限爆弾を宙に浮かせて背を向けながら手を振り、ドアを閉めた。
「やっッべえぇ!最低のお土産だぜこれは!お前だけでも逃げた方がいい!」
「退避します。対比します。待避します。」
「勿論。と、いいたいのですが、不可。」
「えっ?」
「・・・私もコレで終わりのようです....。」
安西くんが設置した爆薬は時限爆弾だけではなく至る所に配線を繋ぐような形で在り在りと点在していた。
逃げても隠れても距離を取っても爆弾だらけなのに気づいた時にはもう遅かった....。この百九十九個の爆弾は粗同時に起爆される。
ラプラスと呼ばれるヒトデ型ホムンクルスは半ば諦めていた。
「主よ。予測出来なかったわたしをお赦し下さい。」
夕と呼ばれる狸のホムンクルスはトランシーバーを使い仲間に通達。俺達はこれから死ぬ。敵に爆弾魔がいる。気をつけな。
カッ!ドドォオン!!ドドォオン!!バ━━━━ン!
安西くんの本質は『炸裂』する能力。
2人は仲良く散り散りになったのである。
「そして!僕は!殴る!あれ?散り散りになってる!?お部屋を間違えましたぁ〜〜〜〜〜〜〜ww ごゆっくり〜〜。」
「クソっ、なんで爆弾魔ボマーが来るんだよ───。」
「有り得ナッシングだろぅがぁあぁああぁ!」
「まさか、お前が連れてきたのか?」
「いや?気づいたら居たよ?」
「お前が連れてきてる〜〜〜〜!」
「いや?それはいい。早く浅野さんと彼奴と合流するべきッス」
───瞬間。地獄絵図カタストロフの様な轟音ごうおんと雷を切った様な斬れ味のいい音がその場に足跡の様にクッキリハッキリ残った。
───この世に神はいない。そう告げているかの様である。
・・・・ 一方、シアン&浅野sideはと言うと、
「居ないですねぇ?みんな倒されちゃったかなぁ?」
「参上仕る!!」
剣は何十米にも長く伸びた。ギルバートの一撃が来る!!
重い!受けたが、まるで大木を剣で受け止めてる様な──。
「次!次!次!」「左に薙ぐ!」「右に刺す!」「次々々〜!」
「剣筋良し。狙い目良し。但し、構えがなってない。」
ひょいひょい避ける浅野と次々急所目掛けて剣を薙刀の様にクルクルと回したり、クルクルと刺したりするのだが、どれも綺麗に躱されてしまう。
『今だ!ルドルフッ!!放てッ!!』
「!?」
浅野さんは能力が使えないのでペンダントのボタンを押して時を二十五秒停止させる。
「お先に失礼!」
先にギルバートを切り捨てる。ギルバートのライフルから追撃弾ストーカーミサイルが放たれるもコレを真っ二つに切ってしまう。後は黒幕探しだ。声の出処を探らねば。
『違う違う。そこじゃない、私は此処だよ!』
「あら、そうなの?」浅野さんは眉ひとつ動かさずに対応する。すかさず日本刀を抜き声の方向に剣を振るもこれを空振り。
バンッバンッ!続々とゾクゾクするようなライフル音が響きわたる。が、しかしこれを避けていく。時間は停止してある。弾は当たらない。然しこれは浅野さんだけでは無い。
「ふっ!!」「当たれッ!!」
シアンが短機関銃二丁で隊長と呼ばれる奴を乱射して当てようとするが、当たる直前で躱される。
「貴方は後ろに下がっていなさい。」
「手遅れのようだよ!」
そういうと、猫型のホムンクルスは、シアンの眉間に向けて手馴れた手つきでセーフティを解除して引き金をひいた。
彼の名は『ガブリエル・A・マクガーデン』。
その男は初めて浅野君に喧嘩を売ったのである────。