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3-5 日本を牛耳る存在

訳もわからず車に乗せられ連れてこられたのは帝国ホテル


その一室で、剣也は着替える。

「さぁぬいでぬいで、これに着替えるの。」


そして剣也は、服を脱ぐ。

制服からタキシードへ

高校生には似合わないと思うが。


その姿を熱い視線で、じゅるっとした音とともに涎をぬぐう早乙女が見る。

もう剣也ちゃーん。

ほんとに良い体になってきたわね。

食べごろだわ。


寒気がする視線を感じるが、無視する。

タキシードに着替えた剣也は、髪をオールバックにセットされる。


「よし!これで完了よ!

さぁ戦ってきなさい!

あなたじゃ相手にならないかもしれないけどね。」


俺が相手にならない?勝てない?そんな人間がいるのか?

自惚れてる訳じゃない。

それでも正直今人類でギフトを使った俺より強いやつは存在しない。

少なくともこの日本では。


そして剣也が招かれた先は結婚式でもするのかと思うような

豪華なシャンデリアの巨大な一室


そして垂れ幕には、

【祝二菱財閥200周年パーティー】

とかかれた文字。

あたりには、テレビで見たことある人ばかりだった。


あぁなるほど、今日俺がするのは

言葉の戦いか。

そりゃ相手にならないわ。俺はそういうのには疎い。


「やぁ剣也君、めかしこんだね。

なかなか似合ってるじゃないか」

八雲さんも出席していた。


「いきなりなんなんですか? 二菱ってことは静香がらみですか?」


「いや、静香君ではない。

その父親 二菱泰三 つまり二菱財閥の会長がどうしても君を呼べとうるさくてね。

なにか思惑があるのかもしれない。


まぁこれも勉強だ。インフルエンサーとして、この国の英雄として頑張りたまえ。」

八雲は、無責任に笑い剣也の肩を叩く。


「はぁ、わかりました。」

剣也は、大体のことをインフルエンサーの仕事と言われている気がするが。

確かに意味が広義すぎて、何でも屋みたいになっているなと思った。


すると、剣也と目が合った体格のいいひげのおっさんが

待ってましたと言わんばかりにステージにあがる。


「みなさん!

この度は、我が二菱財閥の200周年パーティーにお集まりいただきありがとうございます。


今世界は、過渡期を迎えています。

魔獣はあふれ、わけのわからない塔が出現し、世界は混乱しております。


しかし彼が現れた!

御剣剣也くん前へ!」

そして剣也にスポットライトが当てられる。


はぁ?

突然名前を呼ばれた剣也の前の道が開く。

拍手と共にステージへと運ばれる。

訳も分からないまま剣也は、マイクの前までたたされた。


「やられたな。そういうことか。」

何かに感づいた八雲は、それでも笑う。

「そんなたまじゃないよな。剣也君」


いきなりステージにあげられ、混乱する。

周りは日本を牛耳る財界人政界人芸能人

一介の高校生が相手にできる相手ではない。


「では! 剣也君!

一言をお願いします。」



そういって二菱会長は、剣也へマイクを渡す。


恥をかけ、若造が。

英雄だかなんだかしらんがな。わしは認めんぞ。


個人的な恨みを剣也に持つ二菱会長は、

この場で英雄の化けの皮を剥がしてやろうと考えていた。

つい最近まで一般人で、何の用意もせず、いきなりこの場に立てば

普通なら思考がフリーズして何も話せない。

もしくは訳の分からないことを言ってしまうだろう。


だが、二菱会長は間違っていた。認識を。

いくつもの死戦を乗り越えた御剣剣也という男を。


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