3-3(1) テレビ出演
「剣也きゅーん!!
朝はなんで無視するのよー
恵悲しかったわ。」
うるさいのが来た。
「早乙女さん、おはようございます。
今日はどうされたんですか?」
平静を保ち剣也は聞いた。
「もう!恵って呼んでっていってるでしょう?
今日はね、あなたに会いに来たのよ♥」
「冗談はその身体だけにしてください。
なんですか、こっちは筋肉つけるのに必死なのに、
そのボディービルダーみたいな身体は。」
「乙女の嗜みよ。」
乙女から1番遠い気がするが。
「というのは、冗談!
剣也君、あなたに出演オファーよ。
テレビ、出るでしょ?」
「テレビですか?流石にちょっと気が引けますね。
八雲さんの指示ですか?」
「そうね。あなたの知名度はもう十分だし
学園ももう設立は決まってるわ。
でもね、安心させてあげて。
日本を。
あなたの存在で少しは元気がでた国民を
より元気づけてほしい。
やっちゃんがそう言ってたわ。」
やっちゃん?八雲さんのことだよな。
「わかりました。
そういうことならでます。
で、何に出るんですか?
ニュース番組? それともこの力で、スポーツバラエティあたりですか?」
剣也は、人気番組を想像した。
「びっくり人間コンテストよ。」
人をびっくり人間みたいにいうな。
「なんですか、それ。
もっと普通のがよかった。」
「大丈夫!
こっちでいろいろ準備するから、あなたは、いつも通りでいいわよ。」
頭がくらっとしたが、仕方ない。
何をさせられるか知らないが、居合切りとか、そういうのだろうと
そう思ってた時期が僕にもありました。
撮影当日用意されたのは、
ターミネータみたいな軍人とマシンガン、そして護国刀 閻魔
切れと? マシンガンの弾を切れと?
弾はさすがにゴム製だし、連射の速度も落とすらしい。
それでも当たれば普通に意識を失いかねない。
「いやー剣也君がテレビに出てくれるなんて、うれしいよ!」
この胡散臭いテレビマンは、山口栄三さん。
あのゴブリンキングの映像も編集してくれたテレビ局の人だ。
生まれたときから親に映像のための名前を付けられた視聴率命の男。
「こんなの視聴率取れる気しかしないね。
タイトルは、
【英雄の凄技 御剣剣也VSマシンガン!】
バンバン宣伝いれたからよろしくね!」
そうしてマシンガンを用意するターミネーター
日本語通じるのかこの人。
普通に怖いんだけど。