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3.まずは冒険者登録でしょ!

書きだめ終了。

「───みふ、街に出たはいいけどさ…」


「「どこ行こう…」」


───っち…あっち


「…今なにか聞こえた?」


「うう…ん」


───僕……いれ……けん……ら…………こ……みる………ゆ……るど………


「ねえ、やっぱなにか聞こえるよ」


「………幻聴じゃない?なんも…聞こえない…よ」



───僕…精霊。冒険なら…あそこの…ミルフィーユ冒険者ギルド…


「…精霊?まさか称号にあった「精霊王に気にいられしもの」の効果?」


「精霊王…すご…い」


──こっち。来て…。僕の名前は…ルールア。よろしくね


「うん、よろしくねっ」


まふは精霊───ルールア──ルアと話を繰り広げ、ミルフィーユ冒険者ギルドを見つける。


───あれだよ。じゃあ僕は行くね。いつでも呼んでね────────


カラン カラン


「いらっしゃいませー…?!」


(受付の人何驚いてるんだろ…?

もしかして私が可愛すぎt…………そんなわけないか。まあ確かに金髪パーマの緑目だし美貌に自信はあるんだけどね…


ってそんなことより登録しないと。

そう思い…登録専用受付のカウンターに行き、登録手続きを開始する。


「すみません、冒険者登録したいんですけど…」


「いま…いそがしそう」


ドたんっ!バタバタバタ!


「もう、やになっちゃうわ…あれ、今誰か来たのかしら?そこにいるならベル鳴らしてくださーい…………はぁ……」


「うん…そうだね………なんか食べに行こっか」


「う…ん」


こうして私たちは飲食店…と言えばそうだが…言い換えて「カフェ」に向かっていた。


「あった!「ほっと一息」カフェ」


「おいしそう…っ」


みふは目をキラキラさせて…私は生唾を飲み込んだ。


「「じゅるり…」」


「二名です!!」


店員は興奮している私達の気持ちを考えたらしく…


「こちらです。ご注文は?」


入口から近い席に案内してくれた。


助かりますわ。実はめっちゃお腹すいてた。この人カリスマや。


「えーっと…じゃあこれ…ちょこれーと…ぱふぇ」


「うーん、私は…魔力込め愛情込めめちゃくちゃ美味しいパーフェクトすばらしいチョコバナナいちごシロップはちみつ激ヤバやばパフェで」


「かしこまりました。チョコレートパフェと…色々込めたすごいパフェでよろしいですね?」


「あ、はい」


店員…カリスマ店員さんはパフェの名前を省略(?)していた。

今度からそう言おう。


そして数分後。

ほぼ待ちませんでした。2分ぐらいしかかかってないよ。


「こちらがチョコレートパフェで…めっちゃ名前長いパフェです。どうぞ」


もう呼ぶのがめんどくさくなったみたいです。


そして私たちは…目の前に並ぶ素晴らしくバランスの整ったパフェを食べ始める。


「んーっ、おいし…」


「おい…しい」


そしてパフェはあっという間に私達のお腹の中に消えてゆく。


「もう一個食べたいね」


「うん…でも…太る…から、だめ」


「そうだねー…じゃあ改めてミルフィーユギルドいこっか」


「うん…」








「すみませーん」


「はい。登録ですか?」


「はい。私とこの子の登録をお願いします」


「かしこまりました。こちらの水晶に手をかざしてみてください」


───まふ。ちょっと待って。それと、念話で話しかけてね


『うん…?それで何?』


───僕がいいって言ったらかざしてね…………………よし、いいよ!


「えっと、こうですか…?えっ?!」


私が驚いた理由は…とてつもなく強い光が水晶から溢れ出し…


割 れ て し ま っ た か ら だ 。


「え…」


「少しお待ちください……………ギルドマスター」


「ああ、分かっているよ。こちらの子のことだね…」


「この子は…()()()()みたいだ。試験が必要だな…俺がついて行くからその間は副ギルドマスターに任せたよ」


「はい…わかりました」





「………お姉ちゃんは、弱くない…よ」





「はあ…それによく見たら…「マフ・シィラ・ピューリ」。吸血スキルを持たない雑魚吸血鬼の名前で…とてつもない過ちをおかした…そんな人が姉で嫌だろう?君だけでも登録して、英雄としての名前を広めないかい────」


そんなことをギルドマスターが話し──それを聞いて、悲しみに浸らない訳がなく──。

姉を侮辱されたみふが怒らないことも無く───。


私は思い出した───

ある魔術師に記憶を消してもらっていたが───

ずっとずっと虐められ続け。

いつもみふが怒ってくれて。

姉と妹が逆なんじゃないかって思うほどに。

毎日、毎日、学校に行けば嫌な事を言われ…

卒業した時の嬉しさや…

全てのことを思い出した。

そこではっと我に帰る…

みふが怒った時にどうなったか?

建物は崩壊し…

人々は死に…

そんなことがあった。

それも───私のせい、ということにされ…

みふは、正義感が強く、ダメな姉でさえ庇うような心が広い聖女…

そんなふうに知られていた。

このまま行くと…みふは…


ダメになる。



「私の姉を…侮辱しないでよ…っ!

二度とそんな事しないでよ…っ!

私は過去もこんな風になって…建物を壊しちゃった…

罪を被せられたのに…お姉ちゃんは何も言わなかった…!

私はそんなお姉ちゃんが大好きで…!

本当は…本当は、私の方が悪者なのに!

お姉ちゃんが全部肩代わりしてくれた!

そんなお姉ちゃんが雑魚?

そうかもしれないね!

でもね……心の広さは誰にも負けないの!

私に謝っても無駄…

お姉ちゃんに謝ってよ!

謝るまで体を壊してあげる…

死なない魔法かけてあげるから安心してね…?」



「ヒィ…っ!悪魔だっ!こんなことあるはずがない!なんで俺がこんな事に…っ」



「「「やってやれー!」」」


「そうだそうだ!俺も雑魚って罵られて…強さを表した途端の手のひら返し!罪を犯していなくとも…あんなに酷いことを言ったお前は死ぬべきだ!」


「そのとおりだーっ!いけーっ、みふちゃーん!」


などの…みふを応援する声が増えていく。


「闇の束縛…離される事なき紐…罪人の魂を縛り付けよ…ダークナス・ストリング・ポイズンブースト」


「ハッ!そんな小娘の魔法は効かねえ……?!なん…だっ…こ…れ………」


みふの魔法でギルドマスターの体は紫色に染っていく。

だが…魔法により魂は縛り付けられ…死ぬ事は出来ない。



「ぐっ…あああああああああああああああ!」



ギルドマスターは…気を失った。



「おおおお!みふちゃん万歳!昔も建物を壊したって言ったけど…お姉ちゃんの為だろ?なら悪くない!それに、まふの野郎も覚醒したんだろ?なら強くなってるはずだ!俺の時も凄い光が溢れて…弱いってことになったけど、実際は強いんだぜ!きっと、水晶のシステムエラーさ!」


「ああ、そうだな!それに万が一弱くても、みふちゃんがいるし大丈夫だ!おい、受付の姉ちゃん!あの二人を登録してやれ!」


「は、はい…出来ました…こちらです…」


受付嬢は少し脅えながら私達にカードを渡す。


「ランク…は…10から始まります…そして、Sが最高値です…10、9、8、7、6、5、4、3、2、1

…と、0まで行きましたら…アルファベットに変わって、gfedcba…それで、sです」


「はい…わかりました。ありがとうございました…わっ、このカードすごい!」


「その…カード…は……魔道具、で…青、の…ボタンを…押すと、依頼が宙に浮かぶので…それをタップすると、その依頼の細小が説明され…ます……そして、受注を押すと…クエスト受注…が、されます…赤色のボタンを押すと…パーティメンバーとの通話ができます…まふさんとみふさんは…もう登録しておきました…それでは…っ」


受付嬢は早口で説明をして、ギルドの奥へ入っていく。



「じゃあ…今日は遅いし、どっか泊まろっか」


「う…ん」



「「「「「みふちゃん、すごい別人だな…」」」」」

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