表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

2.新しい冒険へ…

─────カーン。カーン。



金属を叩く音が響きわたる。



────カーン。カーン。



何度も、同じ音が。




────カーン。カーン。




「よしっ、出来た!」



「この剣の名前は───神聖蒼魔剣の…あお!」


「あおっていいわね」


「え」


「喋った…?!」


「心を込めて作ってくれたから……だから…この剣に宿れた…。私…も…その、うち…の一つ…。あり、がと…」


私は───知らずのうちに涙を流していた。

あおが──蒼が、みふに似ていて…


みふに重ねてしまって…

みふの、生まれ変わりなんじゃないかって…


そう、思ってしまうから。

瞳から流れ落ちた涙は止まらずに流れ…

気持ちが治まるまで、泣いた。


泣いて、泣いて、泣いて…

おもいきり、泣いて…


それを、蒼はまっていてくれて。

そんな所も、みふに似ていて。

みふが、選んでここに来てくれた…そう思ってしまう気持ちが収まらなくて。

泣き疲れるまで…私は泣き続けた。



まふが眠ったあと────

蒼は人化して、まふのもとへ歩き…


「また会えて嬉しい…()()()()()


そう呟いて、起こさないように、優しく…

まふの、頬をつたる涙を拭いたのだった。




「…ん……」


まふの部屋の椅子に腰かけているのは───人化した蒼───みふだ。

人化した見た目は…みふにそっくりであり───


「……っ」


「…ぁ……お姉ちゃ…ん」


「なんで、ここ…に」


「お姉ちゃんの剣に宿って…会いに来た…よ」


「み…ふ………っ」


「もう、ここから…居なくならないで…」


「もち…ろん」


「「一緒に、冒険…しよう」


「あはは…被った」


「え…へへ……また…お姉ちゃんと…笑えて…うれ…し…い」


「私も…あ、旅の準備するね」


「う…ん」


「そうだ…みふ…離れ離れに、ならないように…テイム」


「……!あり、がと…いこ…う」


「うん…それじゃあ…」




「新しい冒険の始まり…だーっ!!!」





「いってらっしゃい。私達は帰ってくるの待ってるからね…」


「お、お母さん?!いつからそこに…っ」


「今よ、今。じゃあ、いってらっしゃい」


「…うん!」




そうして2人は…新たな冒険へ…



1歩踏み出した。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ