フライハイ
目の前が真っ暗になった。
気づくと俺は輸送機の中にいた。
もうこの時点で俺は死にたくなった。
音がすごくて何も聞こえない!押し付けられる気圧の感覚で相当な高さを今飛行している事が理解できる・・・。
ゴトン!ヴィィィン!
輸送機の、後部ハッチが、開いた!
はわわわわと、と、とてつもない物凄い爆音とエンジン音が鼓膜を破るくらい激しく流れ込んできてててててがががが外気の音も混ざって意識が遠のく街の比じゃないぁぁぁリアルみがそして高所恐怖症で高所が苦手な俺はもう意識が遠のく迫力あわわわわわわタスケテ
次々に参加者たちは飛び降りていく、壮観だ。色とりどりのパラシュートが後方に花のように咲いていく様を見つめていた。
一方で、俺は、飛び降りられない。
「無理だーーーーーー‼︎」
この始まり方、変えてくれねーかな・・・。
涙を浮かべながら輸送機の中でtシャツと短パンの男が固まっていた。。。
その時だった、
すごい力で誰かが俺の背中を押し
た。いや・・・蹴った!
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
気がつくと俺は地上でパラシュートに絡まりながら寝転がっていた。
右上に体力ゲージが現れている、マップも見える。体力は既に赤い点滅を見せていた。
「生きてる・・・?」
記憶がないがどうやらパラシュートは自動だったらしい。普通なら死んでる!流れる涙をぬぐいながら、生きていることに感謝した。
同時に味わったことの無い新鮮な感覚を覚えていた。俺が生きたいなんてーーー。
すごいなこのゲームは!
「二度と飛び降りたくない!」
俺は今戦場に立っているーーーーー
ひとしきり思考が巡ったあと暫くして
遠くの方で銃声が響いた。