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ルーク!!ルーク!!!!
やだよ、ルークにしか触れられたくない。
ああ、吐き気がする。きもちわるい。
さわるな、さわるな、さわるな
「汚い手でわたしに触らないで!!!!!」
「なっ!?」
私を押し倒したオトコをポシェットに入っていた護身用のスタンガンで気絶させる。
「!?テメー!!」
たて続けに私を押さえつけていた男達にスタンガンをうちまくった。
周囲の男達がざわめいている。
「なんだ!それは!」
「魔女かっ!?」
男達の怒声は次第に、魔女だ、魔女にちがいない、という怯えた声に変わった。
このセカイで魔女というものは、何よりも忌み嫌われ、そして恐れられる存在である。
そう、ここは異世界。理不尽な世界で他人の助けを待つことがどれだけ無意味か、私は嫌というほど知っている。
結局、自分の身は自分で守るしかないのだ。
だから、必要なのだ、
「そっそうよ!私は偉大なる魔女、ヴィオレッタ!!あんた達みたいな外道、この雷撃で消し炭にしてやるわ!」
虚勢もウソも、自分の身を守るためには。
魔女なんて、大嘘もいいとこのハッタリだ。
しかも雷撃とかいって、コレ、ただのスタンガンだし。