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あっけなく捕まってしまった後、
男たちのアジトへ連れてこられた。
見渡す限りたくさんの男たちがニヤニヤと私を見ている。
・・・え?
また、この展開!?前回も痛感したけど、異世界トリップ容赦なくね!?
言語修整なんてないから、前回なんて言葉通じないし、本当に酷い目にあったのに!!
言葉覚えるのにも時間かかったし!!
しかも、この状況!!男たちに囲まれて、絶体絶命なわけ!!ここでイケメン騎士が現れて助けてくれるほど現実は甘くねえんだよ!!
私はというと、恐怖のあまり、脳内パニックを起こしていた。
「震えちゃって、かわいいね、嬢ちゃん。言葉も出ないのか?
なあ、俺、一発やってもいいよな?」
「売る前に味見しようぜ!」
押し倒され、他の男達も手足を押さえつける。
「変わった服を来てるな。黒髪黒目だし、お前、異国の女か。」
ブラウスを力任せにひきちがれる。ボタンが弾けとんだ。男たちの手が伸びる。
男たちの歓喜の声が聞こえる。
どうしよう、どうしようどうしようどうしよう。
恐ろしい現実に震える。どうして、私ばかりこんな目に。涙がとまらない。
きもちわるい手が、手が、身体中に這いずり回る。
「やだっ!やめて…やめてよ!!」
「嬢ちゃん、泣いちゃってんの。逆効果だわ、その顔そそるねえ。」
「ここで俺らの慰みモノになってもならなくても、どうせお前は娼館に売られるんだ。どっちも変わんねえよ。」
その言葉に、目の前が暗くなる。
ねえ、たすけて。
こわい、こわいの。
会いたいよ、ルーク。
どこにいるの。
『お前くらい俺が守ってやる。だから、呼べよ。俺の名を。』
記憶の中で彼の声が聞こえた。
「やだ、やだやだやだやだぁぁ!!た、すけて、ルーク...ルーカス!!!」