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ダメ男の生活 (酒・パチンコ・通帳ほぼ0)

作品に登場する 場所 建物 人物などの名前はフィクションです 実際の物とは関係ありません。

途中 神社仏閣を比喩する描写がありますが、作者本人の個人的感想です あらかじめご了承ください

暗いアパートの一室。


古い蛍光灯がジジッと鳴る。


畳は少し擦り切れてる。


テーブルの上には


安い焼酎


吸い殻だらけの灰皿


コンビニ袋


テレビはつけっぱなし。


パチンコのCMの音。


男が座ってる。


手には 通帳。


ページをめくる。


残高。


ほぼ0。


男、少し笑う。


乾いた笑い。


それから


悔しそうに


ゆっくり天井を見る。


そのまま


ドサッ。


畳に倒れて


大の字。


静かな部屋。


遠くでバイクの音。


男がつぶやく。


「……俺、何やってんだろ」


地元神社との出会い


朝。


カーテンの隙間から


白い光。


男、目を開ける。


少し顔をしかめる。


軽い二日酔い。


枕元を探る。


タバコ。


一本取り出そうとして


箱を振る。


カラカラ。


空箱。


「チッ…」


軽い舌打ち。


男、起き上がる。


財布を開く。


中身。


小銭数枚


レシート


札はない。


「……ギリギリか」


小さく独り言。


適当に着替える。


ボロいアパートのドア。


ギィ…


外の空気。


朝。


コンビニ。


レジ。


タバコ一箱。


缶コーヒー。


小銭を数える。


店員

「…」


「足りるか」


ピッ。


ギリギリ。


コンビニの袋を持って


帰り道。


いつもの道。


いつも通る道。


特に何もない道。


ふと


神社。


小さな神社。


鳥居。


古い石段。


普段は


気にもしていない。


でも今日は


なぜか


目が止まる。


男、立ち止まる。


少し見上げる。


缶コーヒーを開ける。


プシュッ。


しばらく無言。男、神社に近づく。


片手に 缶コーヒーとタバコ


煙が朝の空気に溶ける。


鳥居の手前。


小さな灰皿。


タバコを押し付けて消す。

ジュッ。


「参拝ね〜」

また独り言。


男、鳥居をくぐる。


一歩。


二歩。


参道。


その瞬間。


空気が変わる。


男、足を止め目を見開く。


「え?」


少し周りを見る。


「……なんだコレ?」


説明できない。


でも何か違う。


とりあえず歩く。


本殿の方へ。


途中。


参拝客とすれ違う。


「おはようございます」


自然な挨拶。


男、少し戸惑う。


仕事以外で


挨拶されたのは久しぶり。


一瞬遅れて


「おひゃようございます」


噛む。


少し恥ずかしい。


本殿。


男、手を合わせる。


何を願うわけでもない。


ただ立つ。


その瞬間。


ふわっ


一瞬の風。


男の頬をかすめ通り過ぎる。


男、また目を見開く。


「……なんなんだコレ?」


少し考える。


答えは出ない。


男、踵を返す。


来た道を戻る。


鳥居。


外へ出る。


その瞬間。


なぜか清々しい。


理由は分からない。


でも気分が軽い。


男、少し笑う。


「……まぁいいか」


コンビニ袋を持って


そのまま


アパートへ帰る。


部屋に入る。


昨日と同じ部屋。


安い酒と吸い殻


テレビの音


何も変わってない。


でも


男の中だけ少し違う。


男、コンビニの缶コーヒーを飲みながら

ふと

神社を思い出す。


「……なんだったんだろな」


それだけ。


そのあと数日。


いつもの生活。



タバコ


パチンコ 負ける


仕事


パチンコ 負ける。


また負ける。


財布は軽い。


ある日。


またコンビニ帰り。


あの道。


神社の鳥居。


男、ちらっと見る。


少し考える。


でも


そのまま通り過ぎる。


さらに数日後。


また通る。


今度は


少し足が止まる。


少しだけ。


それから

「……まぁいいか」

と呟いて


アパートに帰る


朝。


男、アパートを出る。


リュック一つ。


中身は


作業手袋


タオル


ペットボトル


スマホを見る。


派遣アプリ。


今日の仕事。


「倉庫仕分け」


集合時間


8:30


男、少し笑う。

「またコレか…」


倉庫。


大きなシャッター。


フォークリフトの音。


社員

「派遣の人こっちー」

男、黙って並ぶ。


同じような人たち。


無口


眠そう


慣れてる


作業。


箱を持つ。


運ぶ 積む それだけ


ひたすら それだけ


汗。


誰も喋らない。


時間だけ進む。


昼休み。


外。

男、コンビニのおにぎりとお茶。


タバコ。


空を見る。


ぼーっと。


その時


ふと


神社を思い出す。


あの空気。


あの風。


「……なんだったんだろな」


また同じ言葉。


夜。

ボロアパート。


テレビの音だけ流れてる。


男、畳に座って


スマホをいじる。


検索。

「神社 風」


画面スクロール。


記事。


神社で風が吹くのは歓迎のサイン…


男、顔をしかめる。

「イヤイヤ…ありえねー」


小さく笑う。


別の記事。


「正しい参拝方法」

鳥居で一礼

手水

二礼二拍手一礼


男、読みながら

「へぇ~…」


少し感心。


スマホを置く。


少し考える。


天井を見る。


あの神社。


あの空気。


あの風。


思い出す。


男、目を閉じる。


少し間。


そして


ぽつり。

「……明日

行ってみようかな」


静かな部屋。


テレビの音。


男、スマホの画面を消す。


画面が暗くなる。


早朝。


空気が冷たい。


まだ人の少ない町。


男、神社の前に立つ。


少し緊張してる。


小さく呟く。

「鳥居で一礼っと…」


ぺこり。


ぎこちないけど


ちゃんとやる。


鳥居をくぐる。


一歩。


その瞬間。


空気が変わる。


男、少し笑う。


「来た」


もう知ってる。


前回と同じ。


でも――


次の瞬間。


男の顔が変わる。


圧?


神社から?


森から?


違う。


男、周りを見渡す。

「……いや」


山だ。


山全体。


目に見えない何かが


押してくる。


男、一瞬仰け反る。


「うわっ…」


でも踏みとどまる。


呼吸を整える。


参道へ。


「だからなんなんだコレ?」

また独り言。


本殿。


男、昨日調べた通り。


ぎこちなく


二礼

二拍手

一礼


小さく言う。

「……挨拶だけっと」


男、踵を返す。


参道を戻る。


その時。


頭の中。


ふっと浮かぶ言葉。

「このままじゃダメだろ?」


男、立ち止まる。


周りを見る。


誰もいない。


神様の声でもない。


ただの


自分の声。


男、鼻で笑う。

「……バイトしようかな」


ぽつり。


鳥居。


外へ出る。


圧は知らないうちに消えていた


朝の普通の空気。


男、少し伸びをする。


アパート。


畳。


スマホ。


検索。


「単発バイト 隙間バイト」


求人サイト。


登録。


プロフィール入力。


男、ため息。

「……とりあえず

金だよなぁ」


スマホを置く。


目を閉じ 眠りにつく


数ヶ月後。


男の生活は少し変わった。


部屋は相変わらず


古い畳


安いテーブル


古いテレビ


でも


吸い殻の山は無い。


空き缶も少ない。


朝。


男、スマホを見る。


派遣アプリ。


副業バイト。


倉庫。


引っ越し。


イベント設営。

「まぁ…金になるしな」


夜。


帰宅。


コンビニ弁当。


ビール一本。


昔みたいにダラダラ飲まない。


神社。


たまに行く。


月に一回の参拝。


特別なことはない。


でも


あの空気は変わらない。


男、軽く頭を下げる。


それだけ。


ある日。


本業の会社。


給料明細。


男、封筒を開く。


紙を見る。


「おっ」


少し目が動く。


「先月頑張ったからなぁ」


いつもより少し多い。


帰り道。


ベンチ。


男、スマホ。


バイトの給料振込。


残高を見る。


本業の給料。


バイト代。


合計。


少し考える。


男、笑う。

「ちょっと余裕出来たな」


でも通帳。


まだ


ほぼ0。


男、苦笑い。



「まぁ…そんなもんか」

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