温室の始まり
> 花壇の隅に
> スミレが一輪咲いていた
>
> 誰かが見つけるまで
> どれくらい待っただろう
>
> 私が来たときには
> もう温室だった
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この物語は、柚葉と凛の出会いから園芸部創設までを描いた前日譚です。
本編の1年前、詩が入部するところまでの物語。
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## 一・スミレ
中学一年生の春。
七瀬柚葉は、新しい学校に馴染めないでいた。真新しい制服のリボンを何度も直しながら、教室の隅でいつも一人で本を読んでいた。ページをめくる音だけが、彼女の存在を証明していた。
内気な性格。人見知り。友達を作るのが、苦手だった。
休み時間になると、教室が急に騒がしくなる。クラスメイトたちが輪になって笑い合う声。その輪に入ろうとは思わなかった。入り方がわからなかった。
ある日の昼休み。
周りの賑やかな声が息苦しくて、柚葉は教室を飛び出した。
校庭の隅を歩いていると、荒れた花壇を見つけた。誰も世話をしていない、忘れられたような場所。雑草が生い茂って、土は乾いてひび割れている。
でも、よく見ると——。
小さな紫色の花が、健気に咲いていた。
「きれい……」
柚葉はしゃがみ込んで、その花を見た。名前はわからない。でも、こんな荒れた場所で、誰も見ていなくても、ちゃんと咲いている。風が吹くと、小さな花びらが揺れた。冷たくて、でも柔らかい春の風だ。
指先をそっと伸ばして、花に触れようとした。触れるか触れないかの距離で、花の表面のなめらかさを感じる。
土の匂いがした。湿った、春の匂い。
——ここなら、一人でも平気かもしれない。
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## 二・ひまわり
「何してんの」
声をかけられて、柚葉は飛び上がった。
振り向くと、女の子が立っていた。ショートカット。きりっとした目。同じ学年の制服を着ている。まぶしい春の陽射しを背負って、シルエットだけがくっきり浮かび上がっていた。
「あ、えっと……」
「花、見てたの?」
「う、うん」
女の子は柚葉の隣にしゃがみ込んだ。制服の袖が、乾いた土にかすかに触れる。
「確かに、きれいだね」
「……そうだよね」
「雑草だらけだけど」
「うん。でも、花は、頑張って咲いてる」
女の子は少しだけ笑った。春の風が、二人の間を通り抜けていく。どこか遠くから、桜の花びらが一枚、ふわりと舞い降りてきた。
「変な子」
「……ごめん」
「褒めてんの」
女の子の声は、さっぱりしていた。でも、冷たくはなかった。からりとした春の日差しみたいに、明るくて温かい響きがあった。
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「あたし、朝比奈凛。同じ一年」
「七瀬柚葉。よろしく」
「よろしく」
凛は立ち上がった。制服のスカートについた土を払う。ぱんぱんと音がする。
「また会おうね、柚葉」
「え、呼び捨て……」
「いいでしょ。友達だし」
「友達?」
「今なったの」
凛はそう言って、歩いていった。ショートカットが春の風に揺れている。軽やかな足取り。振り返りもしない。
柚葉は呆然と、その背中を見つめていた。
——友達、できた?
胸の奥が、不思議な温かさで満たされていた。
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## 三・マーガレット
次の日から、凛は柚葉に話しかけてきた。
「柚葉、お昼一緒に食べよ」
「う、うん」
「何好き? 弁当? 購買?」
「弁当……」
「じゃあ、中庭で食べよ」
凛は勝手に決めた。でも、嫌じゃなかった。誰かと一緒に食べると、お弁当の味が変わることを、この日初めて知った。
中庭で、二人で弁当を食べた。春の日差しが心地よくて、どこかで鳥が鳴いていた。弁当箱の蓋を開けると、今朝母が作ってくれた卵焼きの匂いがした。
「柚葉って、友達いないの?」
「……うん。人見知りで」
「そっか」
「凛は、友達多そう」
「まあね。でも、柚葉といる方が楽」
「え?」
「変に気を遣わなくていいから」
凛は、卵焼きを口に入れた。もぐもぐと噛んでいる。箸を持つ手が器用で、動きに無駄がない。
「柚葉といると、落ち着く」
「……そう」
柚葉の顔が、少しだけ熱くなった。春の日差しのせいだと思いたかった。
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食べ終わった後、あの花壇に行った。
「また来たんだ」
「うん。気になって」
昨日見た紫色の花が、今日も変わらずに咲いている。根元の土は、相変わらず乾いている。でも、花は元気だった。
「この花壇、誰も世話してないんだよね」
「そうみたい」
「もったいない」
凛は雑草を一本抜いた。根っこが土から引き抜かれて、ぷちっと音がした。土の匂いが濃くなる。
「世話したら、もっときれいになるのに」
「……そうだね」
「やる?」
「え?」
「世話。二人で」
凛の目が、きらきらしていた。春の日差しを受けて、瞳が琥珀色に輝いている。その目を見ていると、柚葉は自然と頷いていた。
「面白そうじゃん」
「……うん、やりたい」
柚葉も、そう答えていた。
声に出して言ってから、自分の言葉に驚いた。いつもなら躊躇するのに。いつもなら遠慮するのに。
でも、凛の前だと、自分の気持ちが素直に出てくる気がした。
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## 四・デイジー
先生に相談した。
「この花壇、世話してもいいですか」
「いいけど、大変だよ?」
「大丈夫です。二人でやりますから」
凛が自信満々に答えた。背筋がぴんと伸びている。その姿を見て、柚葉も少しだけ勇気が湧いた。
先生は少し驚いた顔をした。それから、優しく笑った。
「園芸係みたいなものかな。いいよ、任せるよ」
「ありがとうございます!」
二人は、花壇の管理を任された。
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放課後、花壇の手入れを始めた。
雑草を抜く。土を耕す。水をやる。
放課後の校庭は静かだった。部活動の声が遠くから聞こえてくる。テニス部のボールの音。吹奏楽部の楽器の音。それらが混ざり合って、春の夕方の音楽になっていた。
「柚葉、ここ、もう少し掘って」
「うん」
スコップで土を掘ると、冷たくて湿った土の感触が手に伝わってくる。長い間誰も触れていなかった土。でも、掘り返すと、中はまだ生きている。
「水、やりすぎ。根腐れするよ」
「ごめん」
「大丈夫。最初はみんなそうだから」
凛はテキパキと指示を出した。その声は優しかった。柚葉はそれに従った。二人の息が、自然と合っていた。
手を動かしていると、心が落ち着いてくる。誰かと一緒に、何かを作り上げていく感覚。それが、とても心地よかった。
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一ヶ月後。
花壇は見違えるようにきれいになった。雑草はなくなり、新しい花が植えられた。チューリップ、パンジー、マリーゴールド。
放課後の日差しの中、二人は花壇の前に立った。
「すごい……見違えた」
「ね? 頑張った甲斐あったじゃん」
凛は満足そうに笑った。汗で前髪が額に貼り付いている。制服も少し汚れている。でも、その表情はとても晴れやかだった。
——凛と一緒に、何かを作り上げた。
気づくと、笑っていた。
風が吹くと、チューリップの花びらが揺れた。赤、黄色、ピンク。色とりどりの花が、夕日を受けて輝いている。
柚葉は凛の横顔を見た。夕日に照らされた凛の顔。少しだけ笑っている。
息が止まっていたことに、あとから気づいた。
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## 五・スイートピー
五月になった。
凛と一緒にいる時間が、増えていった。放課後は、いつも一緒に花壇の世話。休みの日は、一緒に出かけることもあった。
「凛、今度の日曜、暇?」
「暇。何?」
「園芸店に行きたいんだけど、一緒に来てくれない?」
「いいよ。行こ」
凛は二つ返事で答えてくれた。その声がさらりとしていて、嬉しそうで。
柚葉の胸が、ぎゅっと締め付けられるような気がした。
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日曜日。園芸店に行った。
店の前に立つと、土と植物の匂いが濃く漂ってきた。ガラス戸を開けると、店内はさらに緑の香りで満たされている。たくさんの花と、園芸用品。棚に並ぶ色とりどりの鉢植え。
「すごい。こんなにたくさん……」
「柚葉、目がキラキラしてる」
「だって、きれいなんだもん」
「わかるわかる」
凛も嬉しそうだった。一緒に花の苗を選ぶ。二人で同じものを見て、同じように感動する。時間を忘れた。
「これ、かわいいね」
柚葉が指差したのは、小さなスイートピーの苗だった。ピンクと白の混ざった、柔らかい色の花。
「うん。買おうか」
「うん」
お小遣いを出し合って、苗を買った。レジで店員さんが丁寧に包んでくれる。紙に包まれた苗を、二人で交互に持った。
学校に持っていって、花壇に植えた。土を掘って、苗を置いて、そっと土をかぶせる。最後に水をやると、土の匂いが立ち上った。
「きれい」
「うん」
二人で、花を見つめた。夕陽が、花壇を照らしていた。スイートピーの花びらが、夕日を受けてオレンジ色に染まっている。
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「柚葉」
「何?」
「あたし、柚葉といると、楽しい」
「私も」
「ずっと、一緒にいような」
「……うん」
柚葉は凛の横顔を見た。夕陽に照らされて、凛の髪が金色に輝いている。きれいだった。
胸が、どきっとした。
——何だろう、この気持ち。
名前がわからない。でも、確かにある。胸の奥に、温かくて、少しだけ痛いような感覚。
凛といると、心が落ち着く。凛といると、世界が明るく見える。
それは、ただの「友達」という気持ちとは、少し違う気がした。
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## 六・スミレ
秋になった。
文化祭で、花壇が褒められた。校庭のあちこちから模擬店の甘い匂いと笑い声が聞こえてくる中、来校した保護者たちが、花壇の前で足を止めて、写真を撮っていく。
「きれいですね。誰が世話してるんですか?」
「私たちです」
「すごい。園芸部でも作ったらいいのに」
その言葉が、柚葉の中に残った。
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夕方、花壇の前で凛と二人きりになった。
「凛」
「何?」
「園芸部、作らない?」
「園芸部?」
「うん。二人で」
凛は少し考えた。夕焼けが二人を照らしている。秋の風が、コスモスの花を揺らした。
「……いいかも」
「本当?」
「花壇の世話、楽しいし。もっと本格的にやりたいって思ってた」
「私も」
「じゃあ、作ろう」
凛が、にっと笑った。その笑顔を見て、柚葉の胸が高鳴った。
「中学に園芸部がなければ、高校で作ろう。温室とか、あったら最高じゃん」
「温室……」
「憧れでしょ?」
「……うん」
温室。ガラス張りの、花と緑に囲まれた場所。いつか、そこで凛と一緒に、たくさんの花を育てたい。
「じゃあ、決まり。高校では、絶対に園芸部を作る」
凛の目が、輝いていた。秋の夕日を受けて、瞳が琥珀色に光っている。
柚葉も、ワクワクしていた。心臓が、早鐘を打っていた。
——凛と、ずっと一緒にいられる。
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## 七・紫陽花
冬になった。
凛と一緒に、受験勉強をした。図書室で、二人並んで机に向かう。暖房の音がかすかに聞こえる。窓の外では、雪がちらちらと舞っていた。
「柚葉、ここわかる?」
「ううん。教えて」
「しょうがないな」
凛は優しく教えてくれた。凛の声が、近くで聞こえる。凛の体温が、すぐ隣で感じられる。
凛は、頭がいい。スポーツもできる。誰からも好かれる、明るい子。
——自分とは、違う。
でも、凛は、柚葉と一緒にいてくれる。
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「凛」
「何?」
「なんで、私と仲良くしてくれるの」
「何それ。急に」
「だって、凛は人気者だし。私みたいな地味な子といなくても……」
「柚葉」
凛が、柚葉の顔を見た。真剣な目。冬の光を受けて、瞳が透き通って見える。
「あたしは、柚葉といたいの。他の誰かじゃなくて、柚葉と」
「……」
「理由なんて、ない。ただ、柚葉といると、楽しいから」
凛の目は、嘘をついていなかった。まっすぐで、温かくて。
「それじゃ、ダメ?」
「……ううん。嬉しい」
柚葉の目から、涙が溢れた。温かい涙。頬を伝って、机の上にぽたりと落ちる。
「え、なんで泣くの」
「わかんない。でも、嬉しくて」
「変なやつ」
凛はそう言って、柚葉の頭を撫でた。その手が、温かかった。冬の冷たい空気の中で、凛の手だけが温かい。
柚葉は凛の手に、そっと自分の手を重ねた。凛の手は、少しだけ大きくて、しっかりしていた。
この手を、離したくないと思った。
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## 八・カスミソウ
三月。中学の卒業式。
体育館は暖かかった。卒業生たちの歓声。別れを惜しむ声。笑い声と、泣き声が混ざり合っている。
凛と一緒に、花園丘女子高等学校に合格した。合格発表の日、二人で掲示板を見上げた。自分の番号を見つけた時、凛と抱き合って喜んだ。凛の体が、温かかった。
「やったね」
「うん」
「約束、果たそうね」
「約束?」
「園芸部。温室」
「ああ、うん」
凛が、柚葉の手を握った。冷たい三月の風が吹いている。でも、凛の手は温かい。
「高校でも、ずっと一緒だよ」
「……うん」
柚葉は凛の手を握り返した。凛の手のひらの温度が、自分の手に伝わってくる。鼓動が、手のひら越しに感じられる気がした。
ずっと一緒。凛の言葉が、繋いだ手を通って、ゆっくりと染み込んでいった。
春の風が、二人の間を通り抜けていった。どこかで桜が咲き始めている。新しい季節が、もうすぐそこまで来ていた。
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## 九・チューリップ
四月。高校入学。
花園丘女子高等学校。校舎は中学よりずっと大きくて、生徒もたくさんいた。真新しい制服に身を包んで、凛と一緒に校門をくぐった。
桜が満開だった。ピンクの花びらが、春の風に舞っている。花びらが一枚、柚葉の肩に降りてきた。
「やっと来たね」
「うん」
「園芸部、作ろう」
「うん」
凛の声は弾んでいた。柚葉も、胸が高鳴っていた。
二人は、すぐに行動を始めた。
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まず、学校に園芸部があるか調べた。職員室で先生に聞いて、部活一覧を見せてもらった。
なかった。
「よし。自分たちで作ろう」
「うん」
顧問を探して、部室を確保して、部員を集める。必要な手続きを調べて、書類を作って、申請する。大変だったけど、凛がいたから、頑張れた。凛と一緒なら、何でもできる気がした。
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そして、見つけた。
校舎の裏に、使われていない小さな温室。
「これ……」
「温室だ」
ガラス張りの小さな建物。埃だらけで、ガラスは曇っている。でも、確かに温室だった。
「使っていいか、聞いてみよう」
先生に相談したら、使っていいと言われた。
「ただし、自分たちで掃除して、管理すること」
「はい!」
二人で、温室を掃除した。
埃だらけで、汚かった。雑巾が真っ黒になる。何度も水を替えて、何度もガラスを磨いた。手が冷たくて、腰が痛くなった。でも、楽しかった。
磨いたら、きれいなガラスが現れた。透き通ったガラス。そこから、春の日差しが差し込んでくる。
「すごい……」
「温室だよ、柚葉。夢が叶った」
凛が、嬉しそうに笑った。汗で前髪が額に貼り付いている。制服も汚れている。でも、その笑顔は、今まで見た中で一番輝いていた。
柚葉は泣きそうになった。胸の奥が、熱くなった。
「凛」
「何?」
「ありがとう」
「何が?」
「一緒にいてくれて。夢を叶えてくれて」
「柚葉のおかげだよ。あたし一人じゃ、ここまで来れなかった」
凛が、柚葉の手を取った。温かい手。凛の手。もう何度も握った手。でも、握るたびに、胸がどきどきする。
「これからも、一緒にやろうね」
「……うん」
柚葉は凛の手を握り返した。
温室のガラスが、春の日差しを受けて輝いている。埃は消えて、ガラスは透き通っている。ここで、これから、たくさんの花を育てていく。
凛と、一緒に。
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## 十・紫陽花
園芸部を作って、部員を募集した。
最初に入ってきたのは、白石詩。
「花、好きなんです。よろしくお願いします」
物静かで、優しい子だった。長い黒髪をハーフアップにしていて、いつも本を持っている。でも、花を見る目は真剣で、水やりの手つきは丁寧だった。
詩が入って、三人になった。
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温室で、三人でおしゃべりした。
午後の日差しが温室を満たしている。ガラスを通して入ってくる光が、植物の葉を透かして、緑の影を落としている。詩が淹れてくれた紅茶の湯気が、ゆらゆらと立ち上っていた。
「詩は、どんな花が好き?」
「紫陽花が好きです。雨の中で咲いてる姿が、きれいで」
「わかる。私も紫陽花好き」
「凛さんは?」
「あたし? ひまわりかな。明るくて、元気が出る」
「凛さんらしいですね」
「柚葉は?」
「私は……スイートピーかな」
「スイートピー?」
「ひらひらして、優しい感じがするでしょ。花言葉は『門出』なの。みんなの門出を見届けたいから」
「柚葉らしいね」
凛が笑った。その声を聞くだけで、頬が緩んだ。
詩も、微笑んでいた。静かだけど、優しい笑顔。
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三人になった園芸部。
温室には、笑い声が増えた。詩が本を読む音。凛が鼻歌を歌う声。柚葉が花に水をやる音。それらが混ざり合って、温室の音楽になっていた。
来年は、もっと部員が増えるかもしれない。
この温室で、たくさんの花と、たくさんの思い出を育てていこう。凛と、詩と、これから出会う誰かと。
柚葉は温室のガラスに触れた。冷たくて、なめらかな感触。でも、ガラスの向こうには温かい日差しがある。
窓の外を見ると、花壇のチューリップが風に揺れていた。赤、黄色、ピンク。色とりどりの花。凛と一緒に植えた花。
——私たちの物語は、ここから始まる。
そう、柚葉は思った。
春の風が、温室の屋根を渡っていった。どこかで鳥が鳴いている。新しい季節の音。
柚葉は凛の方を見た。凛は詩と何か話している。笑っている。その横顔が、春の日差しを受けて輝いている。
胸の奥が、温かくなった。
——ずっと、こうしていたい。
凛と、この温室で、ずっと。
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> 柚葉の園芸ノート 4月15日(月)晴れ
>
> 園芸部、ついに三人になった。
> 詩ちゃんが入ってくれて、温室が賑やかになった。
>
> 凛は相変わらず元気で、テキパキと指示を出してくれる。
> 詩ちゃんは静かだけど、花を見る目が優しい。
>
> 三人で、これから何を育てていこうか。
> 何色の花を咲かせようか。
>
> 考えるだけで、わくわくする。
>
> 温室の中は、いつも春みたいに温かい。
> 凛と一緒なら、どんな季節でも温かい気がする。
>
> ——これは、私たちの始まりの物語。




