0. 序論
プログラムを用いて計算を行うというのは今日ではまず間違いなく世間において認知を得ていると言って問題ないでしょう。
一昔前では巨大な箪笥に似た真空管の回路は指先よりも小さな電子回路に姿を変え、一部の特殊な人々のみが使うと思われていたコンピュータはほぼすべての人が持ち使うことが当然の世界になっています。
しかしその計算において裏側にある問題を認識している人はどれだけいるでしょう。書籍然り各種ネットメディアの登場により入門の難易度、学習の難易度はずっと下がっていることに異を唱えることはありませんが、一部の領域においては本来どのような順序で学ぶべきなのかを考える必要もあるのではないか、あるいは学習の途中の必須科目として通過点とすべきなのではないかと思いその一助となるべく筆を執った次第です。
本来このような役割は学校など教育機関が担うべきではあるはずですが昨今の情勢を考えるとここまでの知識・経験を要求するのはあまりに酷です。
故に今作においては一部の領域においてプログラムによる計算問題と実装に関して、対象を極々絞って書いてみようと思います。
具体的には数値計算と呼ばれる理学・工学・実務において何らかの方程式をコンピュータを利用して解いたり、何らかの操作を繰り返して出力を得る、そのようなことを目的とし、それらのプログラムに対して初学者だったり始めたての人を対象として考えています。加えてこういったプログラムを用いてシステムの開発に関する業務に初めて関わると言った人も対象にしており、実際の開発の事例で出てきた問題もいくつかではありますがまとめています。
また、できる限り平易かつ入門的内容とすることも目的としており深い内容については別の書籍に譲ることとしたいと思います。
これは私自身の能力の問題もありますが、この分野における書籍というものは歴史が古く日本語もそうですし英文の物も含めれば数多くの書籍が出版されています。そうした書籍には長年の年月を技術の発展と共に数多くの苦難を経験しながら過ごされた方の熱意があります。
真に学習し知識を先に進めることを考えるのであればそうした書籍を自ら身銭を切って手に入れるからこその知の獲得になると信じています。
さて、序文として多く書いてしまいましたが次からは具体的に計算問題について記していこうと思います。ここで得た知識が先の道に一片でも影響を残せばひたすらに嬉しい限りです。




