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第2話



「領主様からの依頼よ。すぐに大量のポーションを用意する必要があるわ。だから、あんたも作りなさい」

「まあ、納品するときは三人別々に分けるつもりだけどね? 言っておくけど、今回の結果次第では領主様お抱えの薬師に成れる可能性もあるんだからね」

「……そうなんですね」


 ララとリフェアがそんなことを話していた。

 私は別に領主様お抱えの薬師になりたいとかそういう願望は特にない。

 ただ、二人はそれを目指しているようだった。


 ……まあ、分からないでもないかな? 私の祖母も、領主様の三男とはいえ結婚したのだ。

 気に入られれば貴族の仲間入りができる。それをララとリフェアも狙っているようだ。

 

 この家にある錬金釜は三つある。

 こういう大量発注が行われることがあるため、もう亡くなってしまった母が三つ用意してくれたんだ。

 私はその一つの錬金釜の前に立ち、まずは水魔法を放つ。


 錬金釜の中たっぷりに水が入った。

 次に、鑑定魔法を使用する。


 魔力水 質 Dランク


 ……うーん、まだ質は良くないかな?

 最低でもBランク、出来るのならAランクまで引き上げてからポーション作りを開始したいんだよね。

 私は魔力水の成分を変更するため、魔力を込めていく。


 魔力水の質を引き上げるため、魔力水の解析を行っていく。

 内部の魔力構造を変化させ、無駄を省き、より質の良い魔力水へと塗り替えていく。


 魔力水 質Cランク


 うん、一つランクがあがったね。

 この調子でやっていこう。


 魔力水 質Bランク

 

 ……まあ、とりあえずはこのくらいかな? 大量生産しないといけないのであまり時間をかけていられない。

 私は次に、その水の内部に火魔法の準備を行っていく。

 火魔法をそのまま投入して水を沸騰させたあとは、弱火にするため内部に魔法陣を書き込む。

 

 魔力で書き込んだ魔法陣が水全体を熱してくれる。

 

 うん、魔法陣の書き込みもうまくいったね。

 あとはここから、薬草の投入を行っていき、ポーションを作っていくんだ。

 ポーションに使われる薬草は主に五種類ある。

 アカサ草、イキシ草、ウクス草、エケセ草、オコソ草の五つだ。

 

 これらの組み合わせ次第では、回復力の向上や、毒などの状態異常の治療が行えるようになる。

 ただ、これらは決して何の組み合わせが正しいかは分からない。

 というのも、薬草自体の質が違う。そして、魔力水の質や現在の熱量などでまた効果が変わってくる。


 アカサ草はCランクだね。ってことは、とりあえずイキシ草Bランクと組み合わせよっか。

 それを魔力水に投入する。

 ……うん! 想定していた回復ポーションが出来上がった! 私はそれを鑑定した。


 体力回復ポーション Bランク


 私は一口分をすくってぺろりとなめてみる。うん、滅茶苦茶苦い。

 質はかなり良いけど、これだと結局飲むのに時間がかかってしまう。


 ポーションは一気に適量を飲まないと効果がないからね。

 味を変えるために、ウクス草Aランクを投入しよう。このBランクポーションとなら相性がいいはずだ!


 投入するとポーションが変化した。

 味見をしてみると、うん甘いオレンジの味になった。まあ、オレンジが苦手な人もいるかもしれないけどそれでもさっきの吐き出したくなるような苦みよりいいよね?

 その調子で私は大好きなポーション製作を行っていった。

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― 新着の感想 ―
[一言] なるほど。薬草の名前は五十音の横読みですか。 これは初めて見ましたが悪くないですね。
[気になる点] 最高ランクがAなら、普段からAを作れるのはおかしいのでは?
[良い点] 順を追ってくれるので、ポーションを工夫して作ってる感があっていいですね! [気になる点] 薬草名がヽ(*´▽)ノ♪
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