第12話
ルーネが作れるポーションの最高ランクをSSS→Aランクに下げました。
感想を頂き、ルーネの成長を描きたいと思い、そのように変更しました。
これまでの話しで修正したと思いますが、もしも漏れがあったら誤字報告か感想で指摘いただけると嬉しいです。
そんなに驚かれるようなことなのかな?
「はい、私は食事とかだけ頂ければそれでいいので」
「……そうか。それじゃあ、外に遊びにいったことはあるのか?」
バルーズ様がちらとこちらを見てきた。私の服装を見ているのかもしれない。
……お世辞にも綺麗な服ではない。髪だってそうだ。でも、私そんなに女性らしい体つきをしていないので、こういう貧相な格好のほうが似あっているとも思っている。
姉たちはバインバインなのでいつか私も成長する! と信じている。もう今年で16歳だけど……。栄養のあるポーションを作って飲んでもいるんだけど……。
バルーズ様はちらと私の後ろを見て、口を開いた。
「ニュナ。予定通り今日からルーネの専属だ」
バルーズ様が声をかけると、すっと後ろで待機していたメイドさんが現れた。
綺麗な女性がすっとこちらを見てきた。
……ポーションのとき、毒の鑑定をしていたメイドさんだ。
「ニュナと申します。ルーネ様専属のメイドとなります」
「わ、私にもメイド!? だ、大丈夫ですよ、必要ないですよ!」
「ですが、屋敷内を一人で移動されては迷子になられる可能性もありますよ?」
「あっ、やっぱり必要です!」
……家の中で迷子になんてならない。
普通ならそうなんだけど、この屋敷は話が別なんだよね。
私の想像以上の広さだからね……。
気を抜けば、白骨になって発見される可能性もあるくらい複雑だし。
「何か困ったことがあったり、要望があれば彼女に伝えてくれ」
「分かりました。よろしくお願いします」
私がぺこりと頭を下げると、ニュナもまた深くお辞儀をしてきた。
「はい、宜しくお願いしますルーネ様。ちなみにですが、ルーネ様は専属の薬師ですので、私よりも立場は上になります。そう丁寧にされなくても大丈夫ですよ」
「いえいえ、私にはこのほうが合っていますから!」
私が再度ぺこりと頭を下げる。私、聞いたことがある。貴族のメイドの中には貴族もいると。
……万が一無礼があってはいけないので、私は今のまま接することにした。
「ルーネ、前回のポーションの代金をキミに渡しておく。たまにはゆっくり羽を伸ばしてくるといい。今日はこのまま休みでいい。まだ急ぎの納品があるわけでもないからな」
バルーズ様がこちらを見て、そう言ってきた。
「分かりました。それでは畑弄りに行ってきますね」
私がそう言うと、バルーズ様がこけそうになった。
「……いやいや、だからポーションは大丈夫だ」
「え……でも、私ポーション作っているときは休憩時間みたいなものなんですけど……」
「いや、仕事じゃないか」
「真剣にポーションを作るときは仕事ですね」
C、Bランクとかのポーションを作っているときは私にとって休憩の時間だ。
私が仕事と思ってポーションを作るのはAランクのポーションのときだ。
だから、それでオンオフの切り替えをしているんだけど……。
「い、いやいいから。……もう少しほら、色々と外を見てくるといい。何か、ポーション作りに役立つこともあるかもしれないからな」
「はぁ……でも、確かに……それもそうですね」
確かに、そういえば私は外に出たことがなかった。
母が生きていたときは毎日部屋に引きこもって、少しでもよいポーションを作ろうと考えていた。
結局、母さんの病気を治せるようなポーションはできなかったけど、今は母さんと同じ病気の人を治せるようにポーション作りを頑張っていた。
今もそんなポーションを作りたいと思っているし、何よりポーション作りが楽しいので毎日ほとんど朝から晩までポーションのことを考えている。
「ついでに、ニュナ。知り合いのところで容姿を整えさせてくるんだ。代金はバルーズ公爵家で持つ」
「かしこまりました」
私はその言葉に、思わず目を見張る。
「い、いえいいですよ! 私はこのままで――」
「一応は専属の薬師だ。今後ほかの貴族と会うこともあるかもしれないんだ。最低限は身なりを整えておく必要がある。理解してくれないか?」
「……わ、分かりました」
……それはちょっと大変そうだ。
気軽に専属契約を引き受けてしまったのかもしれないなぁ。
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