元勇者な姉と元魔王な妹3
元勇者な姉と元魔王な妹3
夏休み私が部屋で読書をしていると妹の百合が部屋に駆け込んできました。
「姉上!プールに行きたいぞ!」
入るなりテーブルに両手をついて言います。
「部屋に入るときはノックをしてください。びっくりしましたよ」
ジト目がちに百合を見つめ言うとシュンと肩を落とします。
「す、すまぬ…」
百合がノックをせずに私の部屋に入ったのが悪いとはいえ、ここまで落ち込まれると罪悪感があります。
「次から気をつけてくださいね」
私は立ち上がり微笑んで百合の頭を撫でます。
妹とプールにいくのは凄く楽しいことなのですが重要な事に気づきます。
私の通う学校には水泳の授業がないので水着を持ってないです。去年買った水着は合わなくなったので棄ててしまったので新しく買おうとしてたところでした。
「プールに行くのは良いのですが、先に水着を買いますね。百合はどうしますか?」
「余は授業で使ってるのがあるから必要はない。姉上が水着を買いに行ってる間に準備と母上に連れて行ってくれる様に頼んでおくぞ」
そう言い残し部屋から出て行きます。確かにあの市民プールは家から遠い上に山の上にあるので長い坂を登らないといけないので、自転車で行くよりお母さんに車で乗せていってもらった方が楽です。私は外出着に着替え、髪を整えて自転車に乗り某ファッションセンターに向かいます。
私が水着を買い終えて帰宅すると準備は私の水着をバックに入れるだけでよくなっていて、お母さんもプールまで乗せていってくれる事になってました。
「ただいまです。水着を買ってきたので行きましょう」
袋から水着を出してタグを切るとバックに入れます。
(犬の尻尾があれば相当振ってそうですね)
私はプールに行くのを凄く楽しみにしてニコニコしている百合を見てそんな風に感じました。
お母さんの車の後部座席に2人並んで座りプールに向かい出発します。約15分後に総合運動公園内にある市民プールに着きました。
「帰る時は電話してね」
お母さんは家事をするために一度帰宅します。
窓口で料金を払い、更衣室で着替えます。私の水着はシンプルな白のビキニです。
「待たせたな。姉上」
百合の姿を見て鼻血が出そうになるのを堪えます。百合の姿はスクール水着に浮き輪というマニア垂涎モノの格好です。
「姉上どうしたのじゃ?余の格好は変か?」
首を傾げ不安そうに自分の格好を見直す百合に堪らず抱きつきます。
「どこも変じゃないですよ!むしろ賞賛に値します!」
抱きつき頬擦りをしつつ言います。今この場に私達姉妹だけで良かったです。
「あ、暑苦しいぞ姉上!離れんか!ひゃわ!?ど、どこを触っておる!?」
どうやら手が臀部に当たったようですね。顔を真っ赤にして押し離そうと必死です。
(更衣室なので撮影できないのが残念ですね)
これは元勇者な姉と元魔王な妹が繰り広げる日常の一コマ