章末付録 ~幼女の秘密~
1章終了ということで1章時点で出てきた諸々について設定を記載します。
★地域
・イルレーネ王国
大陸西を治める4大国のひとつ。
劇中ではジュナーン領ココルネ村、ウェルチが登場。
王都イルレアスは巨大なイルレーネ湖の湖畔に居城を持ち豊かな水と自然を誇る大陸有数の大都市。
400年以上前から存在しており、魔神戦争後唯一継続している王朝でもある。
歴史が長いことから他の国に比べ魔神戦争で遺失された魔導技術を一部継承しており、魔法に関しては他の国よりも進んでいる。
ただし、その代わりに魔法の才能が失われることを恐れており、この国においては魔法を使えるものの国による一括管理が行われている。
他の国と同様、唯一神を崇める教会を国教としているが、
時に国を守り時に国を荒らした「災厄の魔女」を崇める一派など他教もわずかに存在している。
・ココルネ村
イルレーネ王国最東の小さな村。
ジュナーン領に属しているが、その歴史は新しく出来てから15年程度しか経っていない。
住民の9割が元帝国の民であり、残る1割も移民後に産まれたもの。
住民は穏やかな気性ではあるものの、その全てが反帝国の思想を持つため、いざという時の防波堤として王国内に存在を許されている。
・ディオーレ帝国
大陸東を治める4大国のひとつ。
劇中では未登場。 ただし、ココルネ村の近くに砦が存在することが明らかとなっている。
他大国にくらべ機械技術に優れ、上質な鉱物を産出する山々にかこまれていることもあり冶金技術は他に追随を許さない。
王国に比べ歴史は浅いものの、前皇帝までの治世は安定していた。
・北方連合
大陸北を治める4大国のひとつ。
劇中未登場。
大国と称されているが、実際には13に分かれる小国家の連合体である。
内部に火種を抱えてはいるものの現状落ち着いている状態であるらしい。
・商業国家マーケス。
大陸南を治める4大国のひとつ。
劇中未登場。
各国への交易など、ある意味で現在他3勢力を相手にした戦争中であるといっても過言ではない
商業に特化した国家であるらしい。
★サーバント
・セラサス
正式名称 セラサス・イェドエンシス
桜の名を持つ現実世界から持ち込まれたサーバント。
多層式構造であり1層の退魔の性質を持つヒヒイロカネの装甲が緋色を発色し、その上を覆う高純度に生成された魔力伝導の性質を持つエーテライトが半透明の白色を発する事で桜の名の通り桃色の輝きを放つ。
鉱物を用いた装甲であることから帝国側サーバントに近いが、帝国機と異なり曲線を用いたシルエットは見方によっては生物的にも見え、王国機と帝国機の中間に位置づけられる。
フレームは課金機体であるブロッサム系列。
兵装:
内臓型リニアガンx2(腕部搭載)
高振動ブレード「禍風」
その他、本編未登場の兵装各種
※ブロッサム系列:
物理攻撃力は弱く、搭載可能兵器も普通だが汎用性があり、また機体性能と積載の改造上昇率が高く大器晩成であるため廃人が好んで利用した機体。
・カタフラクト
帝国の近衛と各軍隊長に配備された最新鋭機。
デフォルトカラーは黒、魔法戦を想定して対魔力の高いミスリルを主装甲としている。
劇中に登場したのは近衛に配備された青い機体と、シュタイクバウアー専用にカスタムされた指揮官機。
指揮官機はシュタイクバウアーの好みで禍々しいオブジェを外装に配置しており、また右手は肥大化し赤い近接戦闘用のクローを備えている。
近衛隊長と各軍指揮官機は緊急時退避用に短距離転移を装填した兵装を装備。
ただし、その分機体重量が増すとともに遠距離用の兵装が1基削減されている。
・名称について
国ごとに名前が異なる。
なお、一般人や流れの鍛冶騎士などはひっくるめて
共通して騎士が従えるものという意味でサーバントなどと呼ぶ。
イルレーネ王国側:竜騎兵:
神話級竜騎兵:マイス
伝説級竜騎兵:レジェンド
特級竜騎兵:ユニーク
上級竜騎兵:レア、上級
下級竜騎兵:ノーマル、形容詞なし
※元々は下級ドラゴンの素材(後述)を利用した生物的可動鎧として開発されたことからこのような名称となった。
現在はA~B級の大型魔獣の外殻を利用し生物的なフォルムを有する機体となっている。
ディオーレ帝国側:機械兵
神話級機械兵:マイス
伝説級機械兵:レジェンド
特級機械兵:特級
上級機械兵:上級
下級機械兵:形容詞なし
※元々魔法より機械技術が発達していた帝国では先んじて開発された竜騎兵に対向するため、鹵獲した下級竜騎兵を元に機械兵を開発。
魔法技術の一部を機械化することで量産性と汎用性を向上させている。
★サーバント構成要素 用語集
・筋肉遷移・神経:
魔獣の筋遷移を流用。
※魔術による加工を行い強化するとともに魔術回路を構築、制御系と連動
部分的に魔力によって強化することも可能
(動作において大小あれど魔力による操作が行われており、その出力を大とすることで発生する力の強化を行う。また、魔術による強化を乗算することで同じサイズの魔獣以上の力を発生させている
※ただし、通常の魔獣が魔術強化をしていないからであり、高等魔獣など強化魔術を用いる魔獣に対しては同等となる。)
帝国においては動力源こそ魔力であるが、機械駆動のものも存在。
・流体魔素繊維:
伝説級以上の機体で稀に見られる魔術的筋肉線維・神経。
魔獣の筋遷移以上のマナ伝導効率、魔術への変換効率・対魔術親和性を持つ素材。
※元々エーテルファイバーの代用として魔獣の筋繊維を利用している。
元々流体であるエーテル(マナが物質化・流体化したものといわれている)を錬金・魔術により調整し繊維化したもので、流動的にマナを循環させつつ制御系からの制御により瞬時に硬化・収縮することで魔獣の筋繊維以上の反応速度と力を実現させている。
現在では、エルフやドワーフなど一部の工房でのみ生成できる。
なお、元が流体であることからエーテルの流出等で最低限の密度を満たせなくなるまではある程度であれば自動修復が可能。
・魔導核:
大型の魔石を利用した制御装置。
ただし、特級以上の多くは発掘される過去の機体のコアを流用
※当然ながら過去の魔術文明に技術で劣るため、現状では発掘されるコア以上のスペックを再現することが不可能。
また、発掘されたコアについても100%解析できておらず、現在解析できている(現在開発が可能である)制御系に関してのみ機能を利用できている。
上級以下の機体に関しては、龍脈近くの鉱脈より発掘される大型の魔石に制御系を魔術で構築することでコアとして利用。
※小型の魔石は杖や武装などに利用
・心臓部:マナ駆動型高出力動力機関(マナドライブ:The driven manna type high output power engine)
魔石を錬金工学により加工したマナ集積体を利用し、純粋なマナの蓄積と放射により取り出したエネルギーによる動力駆動。
長年の技術により減衰を減らし高出力化したものが用いられる。
※低出力なものは民生技術として利用されている。
チャージには未加工の無色マナを有する魔石を加工したマガジンが利用され、チャンバー内のチャージクリスタルから取り入れることでマナドライブへ蓄積したものを利用する。
ただし、駆動用の動力源であると共に戦術級魔砲などの魔力としても利用されるため、総じて燃費は悪く、特に戦闘状態などのフル稼働状態ではフルチャンバー状態でも1時間程度の稼働が上限となる。
また、チャージごと上質の魔石を消費するためコストとしても非常に高いものとなる。
(さらに、未加工の魔石をチャージすることも可能であるがその効率は50%を切り、またマナドライブの寿命を縮める事につながるため、緊急時以外には行われない)
・魔導兵装:
大なり小なりサーバントに積まれている魔法で稼動する兵器の事を魔導兵装と呼ぶ。
ただし、魔法を元に増幅・拡張・補助し戦術級・戦略級へ導く事から、魔を導く兵装・魔導兵装と呼ばれている。
その原理は、各兵装内に増幅・拡張・補助を行う術式が魔方陣などで埋め込まれており、操縦者の魔法にマナドライブから供給される魔力を上乗せした上で兵装を通して補助を行い、拡張した魔法を発動するしくみとなっている。
ただし、上記の仕様となっているため使用できる魔法は限られるとともに予め操縦者がその魔法を習得している必要がある。
※ただし、わずかな魔力しかなく生身では魔法を発動できないものでも、魔法を解していれば発動できるともいえる。
上記は特に威力や規模の大きい魔法に関して適用され、本来一人では発動できない戦略級魔法(複数人による発動)や、媒介を必要とする儀礼式魔法(魔法陣の構築や触媒が必要)などを魔導兵装を用いる事で単騎発動を可能にする。
なお、砲撃武器にのみ適用されるものではなく、サーバントが利用する兵器全般を魔導兵装と呼ぶ。
※ほとんどの兵装が魔導を前提とするため。
加えて、上記の使用できる魔法が限られるという制限は現在では魔導技術が過去に比べ衰退しており、術式を絞った増幅しか実現できなかったためである。
特級以上の機体や、発掘された魔導兵器、さらに数少ない魔導を極めた魔導技師の手による兵装などは最適化された陣や回路を埋め込むことができ、術式を制限せずに増幅する事ができる。
・魔力放出型飛翔翼
空中戦を行うための背部ユニット。(場合によっては腰部に装備されることもあり)
名前は翼とあるが、実際に翼の形をしたものはレジェンド以上のサーバントの一部のみ装備しており一般の機体はブースター型の固定兵装となる。
(発掘品でしか存在せず、翼の形をしたものは高性能である代わりに制御にかかるマナ消費が激しいため)
セラサスのように2段階のモードを持つ者はほぼいない。
なお、サーバントは基本的になんらかのマナウィングを装備しており、この世界のサーバント同士の闘いは基本空中戦を主とすることとなる。