37話 今は休もう
そして、僕たちはアズベルを呼び出して騎士達のことを話した。アズベルは、今まで気付かなかったことへの謝罪。そして騎士達にもヴァルドに謝罪をさせること。そしてこれからはそのことを頭に入れて、ヴァルドと騎士達との関わりについてよく見ておくことを言ってくれた。…ちなみに、なぜ今まで言わなかったのかは聞いてこなかった。多分、何となく察して気を使ってくれていたのだと思う。アズベルは良い人だな。
そして、僕も業務を一週間お休みして、ヴァルドと一緒に過ごすことにした。ヴァルドは、わざわざ俺のために休まなくてもいいとは言ってきたが、とっても心配だったので休むことにしたのだ。
「ヴァルド、僕も一緒に休みを取ったよ!何かしたい?何もしないで休みたい?それとも一人で過ごしたい?」
「お前まで休みを取らなくてもいいのに。…だが、そうだな。何もしないで、ラディシャとゆっくりしてたいな。最近は俺、仕事ばっかりで一緒に話せてもないだろ?」
「そうだね、今日はゆっくりお茶でも飲みながらお話しよう!僕、お茶いれてくるね!お菓子は何がいい?」
「俺も一緒にやるよ、お前だけにやらせるのは悪い。お茶の種類は何がいい?」
「うん!…僕、ルイボスティーがいい!」
「あれって健康のために飲むイメージだけど、美味いのか?」
「飲んだことないの?おいしいよ!飲んでみようよ!」
「ああ。じゃあそれにするか。お茶請けは何がいい?」
「アズベルが最近できたタルト屋さんがあるって言って、そこのタルトを買ってきてくれたんだ!それを食べよう!」
「何味だ?」
「イチゴタルトだよ!ヴァルドはイチゴ好き?」
「人並に好きだぜ」
「じゃあ、決定!一緒に楽しもう!」
――――――――――
「―――でさぁ、ずっと思ってたんだけど。…ヴァルドって、八百屋、似合ってなかったよね!」
「いや、俺もそれずっと思ってた!八百屋って何か、おっちゃんとかおばちゃんがやってるイメージだよな!」
「そう!若くて背も高くてかっこいい狼獣人がやってるイメージは無いよ!」
「俺カッコよくはねぇだろ!そういうのはな、レオンとかアズベルの事を言うんだよ!」
「あの二人はかっこよすぎだよ!一般的なかっこいい人とは比べちゃダメ!…あと、かっこいいっていう言葉は顔だけに使われる言葉じゃないから!ヴァルドは髪と目が綺麗だし、とっても強くてかっこいいよ!」
「俺がカッコよかったら、髪も目も真っ青な最強青鬼様はどんだけカッコイイんだよ!」
「あれ、僕ってもしかしてとんでもなくかっこいい!?」
「お前には、男の姿でさえカッコイイって言葉は似合わねえな!」
「あ、ひどい!僕だってかっこいいって言われてみたい!一回も言われたこと無いんだもん!」
「千年生きててもねえのか!じゃあお前って、ホントに全然カッコよくねぇのな!!」
「もう!酷いよぉ、ヴァルド!」
「ハハハ!」
「ふふふっ!」
―――これは、ラディシャ様とヴァルドの声?
「あ、レオン!丁度いいところに!」
「――ラディシャ様」




