25話
「えっと、ザック君は一週間に一回、本当の姿の僕と会えるけど、その時は絶対に力封じの手枷をつけて、ヴァルドとアズベルが一緒にいる。で、いいよね」
「はい、いいですよ」
「じゃあ、手を放してくれない?椅子に座っていいから」
「…ちぇ」
ヴァルドの隣に座る
「こっち来んな、イカレサイコチビ精霊!」
「いやいや、後輩を可愛がってくださいよヴァルド様」
「お前は可愛がれるような後輩じゃねえ!可愛がってほしいなら自分で何とかしろ」
「はーい」
「じゃあ、とりあえず会議はそんな感じで。ああ、ザックのことはあんまり言わないで、暴れたけど僕に惚れて協力したくなったってだけ伝えて。何でヴァルドを襲ったのかとか、僕に会えるとかは言わないでね?みんな怖がっちゃうかもだから」
「俺こんな奴の面倒見るのか…。」
「本当にごめんね…。でも、やっぱりチャンスは与えなきゃって…」
「はいはい。もういい、わかったから。面倒見るから。お前のせいじゃねぇ、全部ザックが悪い…はあ。もう何で俺がこんな目に…。、人殺したからか。そりゃそうか。俺面倒見良くねえんだけどなぁ」
「…ごめんねぇ……。そういえば、ザック君に顔を見せる時にアズベルに顔を見られない?」
「ああ、まあお前が顔見せたくないなら俺だけ護衛するけど、見せてもいいなら男も女も今見せちまおうぜ?レオンだけ仲間外れなのもカワイソウだし」
「まあ、みんなならいいよ」
「本当ですか!」
「わあ、嬉しいです!ずっと気になっていて」
「お前らはこいつみたいに惚れんなよ?」
「もちろん、ラディシャ様は敬愛する主だから、そういう感情は抱かないよ」
「私も同じです」
「じゃあ、見せるね?」
―パッ
仮面を外す
「えっと、これが男の子の姿で、」
女になる
「これが本当の姿だよ」
「………」
「黙んなよ。惚れたのか?」
「…いや、びっくりして!とても綺麗です、ラディシャ様!!」
「ええ、本当に!声も出ませんでしたよ!本当にお美しいですね!」
「えへへ…。ありがとう」
「髪も伸びるんですね、見事な青色です!」
ラディシャの髪は緩くウェーブしていて、腰ほどまであった。
「うん、そうだよ。ありがとうね、みんな」
「いや、最初も見たけど本当にきれいな顔ですね、ラディシャ様」
「お前は入って来んじゃねぇ!ザック!」
「もう、そこまで厳しくしなくてもいいじゃん。惚れるのは悪い事じゃないでしょ?」
「お前は惚れられるのが嫌だから顔を隠してるんだろ?何でザックにそんなに優しいんだよ!」
「うーん、精霊は自然発生でしか生まれないから生殖能力が無いでしょ?つまり性欲も無いんだよ。だからそういう欲は無しで私に惚れただけって思うと、何か邪険にしずらくて」
「ああ?それでもイカレサイコに優しくする必要なんて無いだろ。まあ、俺が気を付けてれば良いか。ラディシャは好きにしろ」
「うん、わかった」
「てか、そういえばお前って苗字ないよな?何でだ?」
「私は自然発生で生まれからだよ、青鬼は生殖能力もあるけど自然発生することもあるんだ。私が生殖で生まれた個体だったら親はどんな色の人なのってならない?」
「確かにな。自然発生の青鬼ってめっちゃ少なくないか?」
「うん、そうだよ。私以外の個体は見た事ないかな」
「へー。やっぱすげえな、お前って」




