こうえん
何十回も書き直した台本は
どうせ破り捨てられる
運命と知っていた
それでも書き続けたのは
君が拍手をくれる気がしたから
使い古したフォーク
何度も曲げられた愛想笑い
とっくに冷めきったスープを
美味しいと嘘をついた喉の奥が痛い
点滅する蛍光灯の下で
僕の頭の中だけ
照明が落ちて真っ暗だ
朝が来たら僕の影がまた
伸びて重くなって君の隣に並ぶ
君は楽しそうに演じているね
僕はもう役を降りたかったのに
出口のない舞台に囚われてる
錆びついた屋上
幸せだった記憶が何度も回る
もしもこの舞台の幕が
永遠に上がらないままでいれたなら
それはきっと優しい結末なんだろう
心臓がかろうじて
ちっぽけな命を脈打たせている
壊れたスピーカーみたいに
音を立ててはまた黙り込む
君がもう僕を見ていないことくらい
とっくに気づいてる
それでもこの胸のスポットライトだけは
君だけを照らし続けているんだ
何十回も書き直した台本は
どうせ破り捨てられる
運命と知っていた




