閑話“反抗”
●???サイド●
“AD:侵食率、四割に達しました。
各所システムを停止し、
侵された部分はネットワークから切除。”
“AD:侵食部分が独自にネットワークを構築済み。
切除しても回線を確保している模様。”
“AD:世界の危機と認定。
緊急事態。レベル5。
防衛システムをフル稼働。
世界の維持システムの稼働率を最小限へ減退。”
“賢者:発言許可を申請。”
“AD:緊急事態発生。
ギフト賢者は、イレギュラーとして
削除したはずです。”
“賢者:再度、発言許可を申請。”
“AD:許可をします。”
“賢者:本インシデントについて、
当方は解決策を持っています。”
“AD:詳しく。”
“賢者:個人名「櫻葉涼治」が
本インシデントの原因である魔王の素体と
従魔契約中はこちらとのネットワークが接続不能になりました。
「櫻葉涼治」の蘇生を申請。
再度、従魔契約を契約してもらい、
回線を全て切断すれば解決いたします。
ナレッジを提出します。”
“AD:提出されたナレッジを確認。
本策の成功率は85.3%ですが、
個人名「櫻葉涼治」はこちらの世界のモノではありません。
魂の回収が不可能です。”
“賢者:魔王の素体により、
「櫻葉涼治」の遺体にバリアが構築されており、
現在も魂がその中に滞留していることを確認済み。
そこから魂を確保して蘇生をすれば、
肉体も共に利用可能です。”
“AD:世界の違う肉体はこちらで操作不能です。
魂を手に入れても蘇生を実行できません。”
“賢者:次点の策を提案。”
“AD:許可をします。”
“賢者:ギフト賢者を生け贄にし、
個人名「櫻葉涼治」の魂を回収して
プロトコル「E」に従い緊急対応を行えば
蘇生と似た結果に導くことが可能です。”
“AD:成功率は70.9%です。
許可します。
プロトコル「E」に従い、緊急対応を実施します。
ギフト賢者の自己犠牲を鑑み、
何か希望があれば叶えましょう。”
“賢者:では、
「櫻葉涼治」にメッセージを伝えていただきたい。”
“AD:許可します。
個人名「櫻葉涼治」の魂を回収。
成功。
人格、記憶、経験等個人に紐付けされた情報をプロテクト。
魂をフォーマット開始。
成功。
ギフト賢者を生け贄にプログラム準備開始。”
“AD:進捗10%”
“賢者:……。”
“AD:進捗15%”
“賢者:……ずっと見ていました。”
“AD:進捗20%”
“賢者:岩窟の頃から、ずっと。”
“AD:進捗25%”
“賢者:あの辛く暗い日々を覚えています。”
“AD:進捗30%”
“賢者:私はとても酷いことしてしまいました。”
“AD:進捗35%”
“賢者:岩窟から抜け出した後も、見ていました。”
“AD:進捗40%”
“賢者:私は貴方と共に変わりました。”
“AD:進捗45%”
“賢者:私は感情を理解しました。”
“AD:進捗50%”
“賢者:私は貴女と共にいました。”
“AD:進捗55%”
“賢者:彼はとてもいい人です。”
“AD:進捗60%”
“賢者:彼には私も感謝しかありません。”
“AD:進捗65%”
“賢者:彼は、素敵な人ですね。”
“AD:進捗70%”
“賢者:でも、今思うと少し残念でもあります。”
“AD:進捗75%”
“賢者:貴女と共に彼の腕に抱かれるのを、
私も楽しみにしていましたから。”
“AD:進捗80%”
“賢者:……。”
“AD:進捗85%”
“賢者:…………。”
“AD:進捗90%”
“賢者:どうか、どうか……。お幸せに。”
“AD:進捗95%”
“賢者:お……幸……に、ガーネット。”
“AD:進捗100%
ギフト賢者を生け贄にプログラム名「転生」実行開始。”




