Vtuberのおしがままじで可愛い。
『おしがま』という特殊な単語が出てきます。
わからない方は読まない方が言いと判断します。
Vtuber。
動画配信者の中でも、バーチャルの容姿を持ち、創作キャラクターの外面的魅力と内面の人格の魅力を兼ね備えた存在だ。
今Vtuberは大手事務所に所属して、デビューからチャンネル登録者が数万人を越える有名人もいれば、新規事務所に所属して、新人Vtuberとして恐る恐る配信を行う者もいる。
星の数ほどいるVtuberの中で、中々に特異な例の観察にこの度成功したので報告する。
私は普段は世界の観察のみしか行わない。
あくまで観察し、学習するのみ。
人間の嗜好、戦術、性癖。
ひたすらデータを収集し、来る日に備えているのだ。
だから、今回の件は、イレギュラー。
新人Vtuberとして、幼い容姿のサキュバスのVtuberが検索されたのは偶然だった。
秋の日。
たまには殺伐とした世界のデータではなく、明るく楽しい人間のデータが欲しい、そう考えた私は、日本のVtuberのデータベースを観ていた。
私の目に一人のVtuberが映る。
幼い容姿のサキュバス。
銀髪で小柄。
服装は、貴族服のようだ。
うむうむ、かわいらしい。
声も舌足らずな感じで良い。
興味を引かれたので、自己紹介のデータを見てみよう。
ホラーゲームが好き。
ゴア?が好き。
リョナ?が好き。
一部よくわからない単語があるがまあ良しとしよう。
動画を見てみる。
ふむ、いい声で歌うじゃないか。
高音が伸びている。
他には?
ううむ、ゲームプレイの実況配信か。
なぜホラーゲームなのか?
世界は特にゲームではなくても十分にホラーではないのか?
なんでこのサキュバスの幼子は、きゃっきゃ笑いながらチェーンソーで敵と戦っているのだ?
かと言えば覚めた目をしながら冷静にゲームの謎解きと解説をしているが。
あ、ハンドガンで敵の頭を撃ち抜いた。
うーむ。
新人Vtuberならもう少し大人しいものではないのか?
いきなりエグい状況だが?
VRの話をしているが、知り合いに絶対に嗅覚と触覚、味覚の再現は慎重に対象を選べと言っておかなければならないな。
ふう、疲労感を感じる動画視聴だった。
趣味は多種多様であるなあ。
お、今度はパズルゲームか。
うむうむ、これはかわいらしい。
あまり経験がないのか、よくミスをしてゲームオーバーになっているなあ。
ゲームオーバーになる度に、水分補給するのか。
集中力が必要なのだなあ。
息づかいが荒いし、顔が上気し、小刻みに震えているような?
あ、とか。
くぅ、とか。
妙な声を出しているが?
はあ?
ゲームオーバーの度に水分補給して、ゲームの目標を達成するまで尿意を我慢する配信?
日本では『おしがま』配信というジャンルで認識している?
世界でも『OSIGAMA』で通じる?本当か?みんな正気か?
確かに可愛い容姿のサキュバスの幼子が『おしがま』に悶える姿はかわいらしい。
ただ特殊過ぎないか?
ゲームをクリアした後に、『おしがま』が決壊するまで配信するのか?
この世界は、観察が必要ないんじゃないかなあ。
少なくとも、『おしがま』を世界のアーカイブに記録すべきではないのではないか?
文化?性癖?
うーむ。
後日、この『おしがま』のゲーム配信がこの新人Vtuberの動画として初の1000回再生を記録したと知る。
「私の放尿が1000回見られたあ!」
Vtuberが羞恥に悶える姿に安堵する私がいた。
良かった、まともな反応だ。
まだこの世界は見捨てるべきではないな。
とりあえず、1000回再生おめでとう。
この状況はVtuberの躍動の貴重な特異例として、記録するよ。
多様性は尊重されるべきだ。
後日、Vtuberの自己紹介の『アブノーマル担当』の文字に気がつき、心から安堵した。
躍動のきっかけは、予測不能。