ドキドキ!?ランク上昇!
ちょっとタイトルがギャルゲっぽゆい?いや、僕ギャルゲやったことないんやけど...。
帰ってきて空を見上げると暗くなってきていた。
早く宿に帰りたいもんやな。女将さんにまた飯を下げられちゃうからな。
それにしてもこのオーク3頭を届けたらようやく僕らもDランク冒険者の仲間入りやな!まだギルドに着く前やけどだんだん緊張してきた!...別に他の試験があるとは聞いてんねんけど、ないよな?そう言うの。
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ふぅ、やっとギルドに着いた!ギルドに近づくに連れてサリアとまあ元々少ない口数のエリスがぱったり喋らんくなってきてさらに緊張が増してきたわ。お願い、なんか喋って?
「どうしようカイン!?もうギルドに着いちゃった!どうしよう!?やっぱり明日に回さない?」
「姉さん、早くランクを上げてしまった方が、楽」
「いや、そんなことは勿論分かっているんだけどね?ギルドを目の前にしちゃうと緊張しちゃうじゃない!?」
うんうん、わかるよサリアちゃん!僕もそうだけどね?やけどやっぱり明日に回すのはあんまりよくないと思うんよなぁ?オークの討伐に失敗したと思われても困るしな。
「ほら!はよはよ、そんなこと言ってやんとな、さっさと済ませて宿でお祝いパーティ開くで!」
「うう、分かったわよ。ハア、緊張するわ」
何かこんなに緊張する乗って久しぶりに見るかもしれんなぁ。
じゃあサリアのためにもさっさとランク上げて帰るとしよっか!
「こんばんは?ランク上昇試験受けっ取ったんですけど、お題のオーク三体、きっちり討伐してきましたよ!」
「ああ、朝来てくださった方たちですね?おめでとうございます、では討伐証明部位である尻尾を提出して下さい」
「えっと...、はいこの三つですね。確認お願いします」
受付嬢は尻尾が乗った銀トレイを手前に引き、じっくり観察する。
多分偽物持ってきたやつもいるんやろうなぁ、なんて思いはするけど、ないと分かっていても「これ、偽物ですよね?」なんて言われないかすごくドキドキしてする。
隣を見てみると、サリアも手を組み何に願っているのかは知らないが祈っている。結果は変わらんと思うで?祈る気持ちもわかるけどな。
ちなみにエリスの方は祈るとまで入っていないもののいつもは半分ほどしか開いていない目が受付嬢の手のひらの上をじっと目を見開いて見つめている。いや、エリス?そんな顔してたら怖いで?...あっ、受付嬢の人もエリスの事チラッ見たな。
「...はい。しっかり本物ですね。偶に居るのですよ、豚のしっぽをオークの尻尾だと偽って提出してくる人が。すいません、愚痴を言ってしまいましたね、おめでとうございます!これで、あなた方は今日、この時からDランク冒険者であることが認められました。では、冒険者タグを一旦預けてもらえますか?」
あっ、自分でもわかるくらい手がめっちゃブルブル震えてる。緊張してんなぁ、って他人事みたいな感想が今出て来たけど、バリバリ自分事やねんかなぁ。
いや、何言ってんねん自分!変なこと思わんと渡すだけやろ!?
「...フフッ。失礼しました。ではこれよりランクの上昇手続きを行って参りますので、15分程、お待ちください」
ふぅ、受付嬢にちょっと笑われてしもうたけど、まあ、まあ?ヨシ!これであとは待つだけ!やんな?
「サリア、エリス、15分くらいかかるって言っとったし、隣の酒場でなんか飲まへんか?ジュースでも」
「う、うんそうね!なんか疲れちゃったしあたしも何か飲もうかしらね!ねえ、エリス?」
「うん、わたしも、喉がカラカラ」
ヨシャ!じゃあ酒はまだ飲まんけど1次会の始まりやな!