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未だ見知らぬ進化を求めて  作者: まよいネコ
利用される悲劇
87/190

アイアンゴレム!(終)

 ちぎれ飛んでいった腕をゴレムは自身の体の一部だったにもかかわらずその腕を掴み、なんと武器にし始めた。


「気をつけなさいよ!ここからはさらにリーチが伸びるからね!」


「それと攻撃速度もな!」


「分かってるわよそんな事、それよりもさっきのリーチで慣れてるから、それを気をつけてって言ってたのよ!」


「ハイハイ、そこ。喧嘩しないの!」


 いや、僕は別に喧嘩してるつもりは無いんやけどな。なんて言葉にしたらサリアにまた怒られるんやろうな。言わんとこ。


 ちなみに懸念だったスピードに関してだが、アレはコリンさんの言う通り、そんなに気にすべき事項ではなかったみたいや。

 確かに最高速になったらめちゃくちゃ早くなるんやけど初速がその分結構遅くなってるから、若干避けるのは楽になってる気がする?

ただ気を抜くとコリンさんの言った通りリーチを見誤って食らうかもやからそこら辺は注意やな。


「カイン、あれってあと何回発動できるの!?」


「そやなぁ、あと頑張って二回って所かな。あれって結構魔力消費が激しいんやわ」


 そう、進化プラスレベルアップで魔力が100近くにまで上昇した今でもきつい脅威の魔力消費秒間3。うん、地面だけで考えるとそんなではないように感じるけど、ドリルとかの技を使う時は絶対ゴレムみたいな硬い敵でさっきみたいに切断するのに20秒近くかかる場合はかなりの消費量になる。


「じゃああたし達が隙を作るからカインは頑張ってゴレムの首にさっきのを当ててちょうだい!」


「おう、了解や!じゃあ僕攻撃すんのやめて盾役に徹しとくわな!」


「分かった。カインくん、しっかり防いでよね?」


「うん、任しとき」


 僕は大盾を生み出し、ゴレムの攻撃に備える。

 もしかしたらゴレムは積極的に攻撃するサリアやコリンさんの方に向かって、僕の方に来ないのではないか?と思ったが、その心配は杞憂に終わった。

 ゴレムは自身の腕を飛ばした僕を脅威に思ったのか、他のメンツに攻撃される中でも自慢の耐久力を生かし突進しながらその勢いを使ってゴレムの腕製鞭を振るってきた。


「ちょちょちょ!そんなん反則やから!大盾使っても意味が無いような攻撃はやめてや!僕まだ大盾使い1年生なんやからな!」


 だが、そんなことを言っても帰ってくるのはゴレムの不気味に赤く光らせている十字に開いた眼光のみ。

 まあ、そもそもの問題ゴレムに口はついてないんやけどな?


 そんなことを考えながら横にローリング回避した僕だったが、そんなことはお構い無しとばかりに振るわれているムチが地面に当たり爆ぜた。


「カイン!大丈夫!?まだ戦かえるんでしょうね!」


「念の為回復する。『ヒール』...!」


 エリスに回復魔法をかけてもらい、ある程度傷が塞がったところでまた僕は戦場に復帰する。

 なんせ僕が先頭の要って言っても過言じゃないからな、無様に寝転がってる場合じゃないよな。


「カインくん、行くよ!『シールドバッシュ』!」


 ガクンッ!


 コリンさんがシールドバッシュでゴレムに膝カックンを仕掛け、膝をつかせた。出来ればもう少し頭を下げて欲しかったが、流石にそこまでの贅沢は言えない。

 諦めて走りながら形態変化させておいたランスをゴレムの首にあてがい、唱える!!


「...『纏血・回転』!」


 回転していくランスに今度は抱きしめそのまま背骨をおろうとしてくるゴレム。

 だが忘れてもらっては困るのが、ゴレムほどの耐久は誇っていないとはいえ、僕も魔物の一種だ。それなりに耐久力、というか生命力には自信がある。


 そのまま背骨の痛みを無視し、ゴレムの首を削り続ける事少し、抱きしめていたゴレムの腕がだらんと垂れ下がり、不気味な赤い眼光が消えた。


 ...討伐に成功したのだ。

ふう、やっとアイアンゴレムとの戦闘が終わりました!

長い戦いだった。何と九日間の戦闘、いやあ実に長かったですねぇ。これだったらここのダンジョンのボス戦はどうなってしまうのでしょうか!?

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