コリンさんの戦闘見学
いやぁ、大型バイク免許とってからの初ツーリング楽しかったァ!
後、これからは『ゴーレム』→『ゴレム』にしていきたいと思います。そっちの方が僕的にしっくり来たのでね。
早速ダンジョンに入っていった僕達は、魔物が滅多に出ないという一階層を早々に駆け抜け二階層に入っていった。
「ていうかアンタ達そんな基本的な情報も集めずにダンジョンに来たの?何、そんなのダンジョンへ自殺しに来たのと一緒よ?あんまりな舐めてると痛い目みるよ?」
オウ...早速お説教貰っちった。ダンジョンなんて僕にとったら自分でマップ埋めて自分一人で攻略していくもんやったからな。あんまりマップを買うって発送にならんかったわ。あれやな、目から鱗って奴。
「ごめんな、そんな情報集めてなかったわ。ちなみにそのマップって言うのは何処に売っとんのや?ここ出たらちょっと店覗いて見たいんやけど」
「は?何言ってるの?さっきも見かけたでしょ?東西南北全部の門の前に売ってる場所があるわ。あそこって確か領主が直々に営業してるはずだから安く買えるのよ」
詳しく聞いてみると、一応ギルドでも個人的に買うともっと安く買えるらしいが、そこはそもそも冒険者が他の冒険者を襲おうとして、誤った地図を渡してくる場合があるらしいので止めておいた方がいいらしい。へえー。
「ねえ、コリン的にはこの都市の近くでどのダンジョンが好きなの?」
「えっ?うぅ〜ん、好き、って言うのはないけど得意な場所はあるわ。『第二ダンジョン』なんかは特に冒険者からの人気が高いわね。なんと言っても罠が少なくって資源が他のダンジョンよりも取れることから初級者から中級者まで、まあまあの範囲の冒険者がそこで活動しているわ」
へぇ、だからここの『第三ダンジョン』はこんなに人に会うことがないんや。だって昨日と併せて半日以上は居るはずやけどまだ人に会ってないしな。
僕は最初、ここしか光石がないから無いからそこそこ需要はあると思ってたけど、ここのダンジョンは光石以外の資源が少ないらしいので光石を求めている人以外には不人気なダンジョンらしい。
「いた、ストーンゴレム!」
「え、何処?...あ、見つけたわ!ありがとうエリスちゃん」
「どういたしまして」
話してる途中やったけど、通路の端っこでただの岩に擬態していたストーンゴレムをエリスが発見してくれた。
エリスはコリンさんに褒められながら頭を撫でられ、少し恥ずかしがっていたがそれ以上に嬉しそうだ。
なにかの役に立てたのがエリス的には嬉しかったんかもな。最近自分に出来ること探し頑張ってるみたいやったし。
「そうだ!丁度いい機会だから私の戦い方を見せてあげるわ。行くわよ、ゴレム!『リベンジャー』、発動」
お、コリンちゃんがスキル使った。...?えっと、なんかコリンさん変わってる所あるかな?なんかスピードも力が上がった感じもしやんねんけど。
「『シールドバッシュ』!」
...ゴッッ!
激しく盾とストーンゴレムの左手関節に当たった激しい音と共に左手が砕け散る!かと思われたがその結果はただ盾が弾かれる結果に終わった。
ホンマにさっきの『リベンジャー』とかいうスキルはなんったんや?こう見てる感じ動体視力だって変わってないように見えるしな...。
そう言うふうに観戦者気分で眺めていると、さっき弾かれ、そのまま盾の守りがなくなってしまったコリンさんはゴレムにがら空きになった胴を関節がいっぱいあることによって生み出される強力な遠心力を乗せ、ムチのようにしなるゴレムの殴り攻撃をくらってしまい吹き飛ばされてきた。
そこへすかさず回復魔法をかけようとするエリスだったが
「ごめんエリスちゃん私の戦いはここからなの。ゴメンだけどもうちょっと回復は待って欲しいかな」
「え?でも、体ボロボロになってるはず」
「イヤイヤ、これくらいいつもの事だから!ね?大丈夫!ちゃんと戦闘が終わったらエリスちゃんに回復してもらうよ」
「絶対死なないでね?」
「大丈夫大丈夫!こっからは攻撃を受けることなんてないから!」
そう言って飛び出して行ったコリンさんは先の宣言通り被弾せず手に持った丸盾で殴り関節部分を的確に壊して行った。
もちろんゴレムも抵抗しなかったわけではなかったが、ゴレムの鈍重な動きがコリンさんに当たる訳もなく、コリンさんに逆に翻弄されたまま最後の抵抗とばかりにゴレムが放った頭突きを逆に盾で殴られ、ついに活動を停止した。
「凄いやんコリンさん!なんで最初攻撃くらったんか不思議なくらいやで!?」
「カイン、邪魔。コリンに治癒魔法がかけられない」
「お、スマンな。つい疑問に思ってしもて」
「いいわよそれくらい。エリスちゃんの治癒代金として話してあげるわ。あたしが最初にスキル『リベンジャー』を発動したの覚えてるわよね?あの効果があってあのシールドバッシュの威力が出せたのよ。ちなみにここからは秘密ね!これ以上は仲間にしか教えないことにしてるから」
む、そりゃあ残念やった。また似たようなスキルの持ち主が仲間にできた時にアドバイスとしてコリンさんを参考にしようと思ってたんやけどなぁ。
ま、スキルの名前からして大体の条件はわかるしいっか!