コリンちゃんは今...?
「カイン、昨日は楽しかったわね!」
「おう、そうやなぁ。またパーティしたいわ。次にするとしたら初ランク昇格祝いかな?案外安かったし、ちょいちょいあの程度の規模のパーティーやったらまた女将さんに頼んで料理作ってもらっても良いかもしれへんな」
「えっ、ホントに!?やった!」
「楽しかったけど、そろそろやる事やらなきゃ行けない」
え、やる事って何やったっけ?...あ!?あ、いや、覚えとったで?覚えとったけど、今まで記憶の片隅にしもとっただけやで!
「ちなみにエリス、それって確かゴブリン村であったお母さんの遺言、やんな?」
「うん、その通り。嫌なことは早くした方がいいと思う」
はあ、めっちゃ嫌やな。絶対に『何で助けてくれなかったんですか!?』とか言われそうやし。下手したらその場で切られへんか?なんか娘さん、コリンさんやったっけ?うん、コリンさんはなんか冒険者や、って言っとったからな。
まあIFIFの話しててもしょうがないか。
「じゃあ冒険者ギルドに行って情報聞いてくるか」
「行ってらっしゃい!あたしは宿で待ってるから、終わったら教えてね!」
「いや、サリアも来るんやで!?」
「え!?あたしも行くの?」
当たり前や!嫌なことはみんな道ずれ!ってな。
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「こんにちは、冒険者ギルドへようこそ。今日はどう致しますか?」
「隣の街でゴブリンが集落作っていたのを討伐した。って言うことが最近あったんですけど知ってますか?実は僕らも参加してたんですけどそのゴブリンに捕まった人がいたんですね。で、その人に遺言託されたんですけど、その相手の人、コリンさんっていって冒険者らしいです。んで、その人の情報が欲しいんですけど」
「ああ、ありましたね、可哀想に。ええと、コリンさんですか、少々お待ちください。他の職員にも確認してまいりますので」
いや、ありましたね。ってめっちゃ他人事やん。僕は自他認める自己中やからそんなに気にならんけど、そういうこと気にする人に当たったら最悪やぞ。
多分この職業しとったら一年に数え切れんほどの、まあ言っちゃあなんやけど死人は出るやろうし、この人もしかしやんでも新人ちゃんやろうな。まあ注意すんのは面倒臭いからやらんけど。
でも僕もよう先輩方から怒られたなぁ。でも不思議なことに注意されたより怒られた方がよく覚えられんねんかな。
って事で新人ちゃん、僕に注意されるんじゃなくって先輩方に怒られてくれな!職員やったらまだ普通に怒られるだけで済むやろうけど、仲間が死んだ、とかの冒険者とかやったら大変やろうなぁ。
「おまたせしてすみません。コリンさんのことが分かりましたよ。家の事は流石に言えませんが、大体夕方、日が落ちる前にここに寄るそうなのでまた夕方頃に待っていてくださればコリンさんが来た時にお呼び致しますが?」
「お、マジですか。じゃあそれでお願いします。...どうする?2人共、なんか夕方まで依頼受けて待つか?」
「そうね!何か討伐系の依頼はあるのかしら?」
「はい、今のランクですとゴブリン、浅い層のダンジョンでの光石の採取、などが多いですね」
「ダンジョン、絶対それしかないやろ!夕方までしかないから急いでいこっか!」
「いいよ、ただ光石の情報を聞いてから。前にいたダンジョンにはそんな光ってるのは無かったから」
いよっし!今度は腐ってない系のちゃんとしたダンジョンや!いや、前の『不死者の楽園』ダンジョンもちゃんとしたダンジョンやけどな!




