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未だ見知らぬ進化を求めて  作者: まよいネコ
利用される悲劇
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パーティ結成

やったぞ!寝落ちしてギリギリやけど間に合った...!

「はあ、またあなた方ですか。それで、何の用ですか?依頼ですか?」


 うわ、めっちゃ嫌がられとるやん。クソ忙しいのにペチャクチャ受付から動かんと喋っとったら、そら当たり前っちゃそうやねんけど、受付嬢になるくらいの美人さんに嫌がられたらちょっとショックやな。

 あれ?そう言えば受付関係でこんな事ラトリアでも似たようなこと思ってた気がすんな?何やったっけ?...まあええや、さっさと要件言わんとこの人の機嫌がまた悪なってまうわ。


「あっと、さっきはすんませんでした。パーティの登録お願いしたいんですけど、あれって最低ランクでも行けるんでしたよね?」


「ああ、はい。確かに最低ランクでもパーティを作ることは出来ます。よく村から街に来て幼なじみ同士でパーティを組む、なんて話はよく聞きますからね。ではこの用紙に加入される方の名前、リーダー、主に使っている武器あるいは魔法等、記入をしてまたこのカウンターにいらしてください」


「えっと、代筆ってどこで受けれます?」


 なんせ代筆してくれる人がいやんと僕らまだ文字覚えれてないからこの時点で詰んじゃう。まあラトリアでも受付嬢に代筆してもらったし行けるやろ。さすがに長い列が出来とるこの列で代筆は厳しそうやけどな。

 そう言えば余談やけど地球の中世でも識字率は低かったらしいな。ラノベ大好き勢はみんな知ってるとは思うけど!僕も知ってるし。

 まあそんな事はどうでもええねんけど、この用紙書いたらまたこのくそ長い列に並ばなあかんって考えるとちょっと萎えてくんな。


「はい、可能です。左手側に酒場のマスターが居るのでその人に仰って頂ければ誰かしら紹介して貰えますよ。勿論多少の料金は必要ですが」


 OH...、都会はなにかにかけて金がかかるって言ったけどその通りやったな。今まで田舎にしか住んでなかったからそんな訳ないやん!、って異世界でも地球でも思ってたけど都会になると、字書いてもらうって簡単な事だけでも金を取られてまうみたいや。

 まあ魔物の脅威が壁に区切られた向こうにある世界なだけあって、この壁の中の人が意外な人と知り合いです。なんて事が起こる事があるみたいやし、あんまり無茶な商売はしにくいらしいのがまだマシやけどさ。


「すんません、ちょっとギルドにパーティー申請出したいんで代筆お願いできませんか?」


「代筆か。...おい!そこのお前、代筆だってよ!やるか?」


「代筆?やるやる、お客さんはそこの3人組?」


「ん、そう。代筆をお願い」


「いくらでやってくれるのかしら?あたし達最低ランクの冒険者だからあんまりお金は持ってないのだけれど」


 そうそう、予算はだいたい銅貨3枚位かな?代筆にそこまで大金はかけられません!

 なんせ家(うち)は何時でも火の車ですからね!


「ん〜、銅貨2枚でいいぜ?」


「マジで?銅貨2枚か。あんまりやな、安いねんけど。はあ、しゃあないか。ちょっとでも結成おめでとうパーティに使いたかってんけど、まああの受付嬢も多少の金はかかるって言ってたしな。折角やからそれでお願いするわ」


 実はあんまりこういう類の代筆ってお願いしたく無いんよな。大した能力はないとはいえ、ちょっとだけでも自分の能力を性格もようわからんやつにべらべら喋ってる様なもんなんやからな。


「...っと、こんな感じか。出来たぜ。ほらよ」


「ありがとう!はい、銅貨2枚ね。またよろしくお願いするわ!」


「ご贔屓にぃ」


 さて、あとは持っていくだけやな。やっと夢に見た代表的な冒険者になった時の夢のひとつ、パーティの結成が遂にできるって考えると感慨深いもんがあるな。


「エリス、あたし達パーティを作るのよ!あたし達が、自分の!すごく興奮するわね!」


「姉さん、確かに興奮するけどもうちょっと静かにして?恥ずかしいから」


「エリス、それってホンマに興奮してんのか...?」


「当たり前」


 おう、そうか。まあええけど。


「はい、ありがとうございます。それでは確認いたしますね。...はい結構です。それではあなた方はこれから『血術士』と名乗ることが出来ます。おめでとうございます。記念になにか依頼を受けていきますか?」


「お!そうですね。どうする?」


「そうね!確かに結成のお祝いしたいし何か軽くお祝いの資金集めしておきたいわね!ボアの依頼なんかないのかしら?アレだったら肉も取れるし一石二鳥よね!」


「ボアですか、ちょっと待ってくださいね。はい、ありました、ボア3頭の討伐、狩った際は魔石ともも肉の3キロを持ってくること、です」


「いい、それにしたい。今日の晩御飯はボアのシチュー、とか?」


「最っ高やな!それで行こ!」

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