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未だ見知らぬ進化を求めて  作者: まよいネコ
利用される悲劇
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強力な、『バラバラの心』スキル

 ウッドゴレムの討伐に来た僕ら3人は依頼書に書いてあった場所に到着した。距離としてはアルトザインから少し離れていて片道1時間って所かな?

 ちなみに今回の場所は洞窟や。

 洞窟やから暗くてジメジメしてる上に、高さ、横幅共に4m程しかない。


「結構暗いわね...。あ!ちょっと待ってて」


 お?サリアなんかすんのか?一応ここに来る前街の道具屋で松明買っといたんやけど、まあ使わんに越したことは無いからな。お金がない今は特にな。


「『ライトボール』!」


 サリアが魔法を唱えた。するとサリアの突き出した手のひらからホワッとした光の玉が浮き出てきた。


「すげえ!サリア凄いやん!因みにこれ手からどれくらい離しても維持出来んの?」


「え?分かんない。ちょっと試してみるわね...」


 そう言ってサリアは腕に力を込めたり必死に腕を降ったりしていたが、ライトボールはそのまま飛んで行ったり、手の上に浮いたまま動かなかったりした。

 ちなみにライトボールが壁に当たると弾けて眩くひかり、消えていった。相当眩しかったから目眩しになってくれそうだ。

 一回目で壁に当たって光が弾けた時はホンマに目が潰れたかと思ったからな。


「ごめんカイン、出来ないみたい。何となくこのまま練習すればできる気もするけど、今は無理ね」


「なるほどな、じゃあ魔法もやっぱり幅広い使い方とか繊細なことしようって時には練習してスキルレベル上げやなあかんってことやな」


「ま、そうでしょうね。上手い話はないわね。残念」


 こういう練習が必要、みたいな現実的な所はいっつも元の世界とほとんど変わらんよな。すごいスキル貰ってチート放題!とか全く噂すら聞いたことないわ。

 まあ?努力もしやんと最強になるとか言う奴は決まって全く面白い作品にはならん、ってのが僕の持論やったけど、流石に現実になったらサクサクで最強になれやんもんかなって思ってまうわ。

 そんな話を3人でウダウダしながら歩くことしばらく、ようやく狭かった洞窟が広くなり話に聞いていたウッドゴーレムが出そうな大きい広場にでてきた。


「サリア、エリス、なんか出てきそうな場所やからな。慎重に行くで?」


「分かった、けど、私はいつでも慎重、だよ?」


「何言ってるのよエリス、あたし知ってるんだからね、アンタが毎朝のように寝ぼけて宿の階段をつまづきながら降りてくるの」


「い、今はそういうことは言ってない。探索の話」


 そんなエリスのちょっと恥ずかしかった話をしながら慎重を心掛けながら例の広場に入っていく。

 やはりそんな広く開けた場所で何も起こらないはずもなく、広場に入っていくと洞窟の奥、壁かな?から思い足音が響いてきた。どうやら壁の一部になっていたらしい。うん、これを作ったやつはお約束をちゃんと守ってるな!


「カイン、来た」


「おうエリス。この奥やな、ゴレムが歩いてきとる。戦闘準備や、まあ、もう終わってるとは思うけどな」


「そうね、あたしとエリスももう終わってるわ。あたし達はいつも通り、後ろで魔法の援護をしてるわね?」


「分かった、サリア!一応後ろからも注意しときや!」


 だんだんその足音は大きくなっていきついに僕らの前にその魔物は姿を見せた。


「やっぱウッドゴレムや!依頼書にあった特徴が同じやし、まずこいつで間違いないやろ!」


「そうと決まれば、今こそスキル検証の時ね!いくわよ、『バラバラの心』発動!」


 このスキルは『バラバラの心』ということからしてなかなか危険そうなスキルだと思って皆で話し合い今回だけ、という条件でスキル検証をやって見ることにしたのだ

 サリアがスキル、『バラバラの心』を使った途端、サリアの動きがカクカクし始めた。まるで自分の体なのに言うことを聞かないみたいに...。


「姉さん!大丈夫!?」


「だ、大丈夫、よ。フ、『ファイアーボール』」


 サリアの声はまるでエコーがかかったように二重三重に聴こえた。サリアが何人もいるみたいに。やっぱ危険なスキルやったんか?

 だが、サリアがファイアーボールを唱え、驚くべきことが起こった。通常1回の詠唱につき、1個しか出ないはずのファイアーボールが、一気に火の玉が5個ほど手の周りに出現したのだ。

 名前から察するに『バラバラの心』は自分の心の複製、ないしは分裂した自分を大量に作れるのだろう。つまり、同じ人格が大量に自分に宿る、って事かな?


 放たれたファイアーボールは全てが吸い込まれるようにしてウッドゴーレムに当り、勢い良く燃え始め、僕らに近づく前に全身が燃え尽き焦げた炭だけがのこった。このゴレムはよっぽど乾燥してたんかな?ジメジメした洞窟の中やのに。

 いや、洞窟の中やったら流石におかしいよな。ジメジメした中で木が湿気ってたらキノコ生えたり最悪腐ってモロモロになるもんな。

 やっぱりこのゴーレムは造り手に腐らんよう、湿気ないように加工したんやろうな。


 僕らは何も出来なかったが、戦闘終了だ。

多分みんなこのスキルの事覚えてなかったよな?だって使い所なくって1章のスキル紹介それも10何話やったかで一回出ただけでやからなぁ。

 今度みんなのステータス紹介出そっかな?1章終わりに出そうと思っててそのまんま忘れとって二章入っちゃったし?

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