ゴブリン大量発生!
今日はロングセリフがありますよォ。
まあ大変!読むのが大変だわ!...誰やねん!?
ヒッポ草の採取依頼を完了してから1週間経ち、僕らはまだ薬草の採取依頼を受け続けていた。
でも、しばらくは飽きずに採取依頼を受け取ったんやけど、5日経ったあたりからだんだん飽きてきてんねんけどな。店の手伝いとかネズミの駆除みたいな依頼も進めてはくれて、それやったら街の人と顔合わせができていい、って聞くねんけど親しくなったらなったで僕とかサリア達の正体がバレたらまずいしな。
まあ僕も仮面とかしやんと生活できるようになったら良いねんけど血色が悪いどころではなく灰色顔の僕、そんなこと出来やんしなぁ。
あと、ここ最近ずっと採取依頼をしていて気づいたのだが、やはり、この街から東側はほぼゴブリン以外の魔物が住んでいないようだ。
ギルドで食事をする際、たまたま席が隣だった新人冒険者達に聞いてみても東側に行くにつれてゴブリンが増えていっているという。
そのことをギルドに伝えるとギルド側もその報告は多数受けているとの事で調査依頼を出して、ランクBの冒険者達を既に派遣したそうだ。
そして今日、その調査を一旦切り上げ、帰ってくる予定となっている、らしい。
そのため僕らもその調査がどうなったか知るべく、慣れて1日3件まで受けられるところを、簡単な依頼を1件こなすだけで抑え、ギルドにこもってその報告を聞くことにした。
「ねえカイン、まだかしら?そろそろ来てもいいんじゃない?暇になって来たんだけど...。なんか依頼もう1件受けられたんじゃないかしら?」
「姉さん、でも最近またゴブリンが増えてるって聞いたよ?この街に来る馬車も減ってきてるとか言ってた」
「なるほどなぁ、それやったらやっぱ依頼してる場合じゃ無かったで?それでゴブリンに囲まれて死にました、じゃ困るからな。特にサリアとかエリスは女の子なんやからゴブリンに捕まりでもしたらえらい大変な事になんのはもう目にに見えとんからな。十分以上に警戒してかんと」
「分かってるけど、このままだと暇で死んじゃうわ!すみませ〜ん、マスター!もういっぱい紅茶ちょうだい!」
サリアぁ、出来ればそのガブガブ飲んでる紅茶も控えて欲しいなぁ、お財布もそんなに余裕があるわけじゃないし?
まあでも、我慢してもらってるのは確かやからなぁ、強く言えないのが痛いところ、やな...。
「ん?何か、外騒がしい?」
「え?まじで、エリス!?...あ、ホンマや!多分帰ってきたんやな。やっと待ち時間終わりか!ほんまはそろそろケツが限界やったからマジで助かったわ!」
「2人とも、外まで迎えに行くわよ!どうだったか早く聞かなきゃ!」
いやサリア、アンタ暇やから行きたいだけやんけ絶対。僕も暇やったからええけどさ...。
そして入口の方に行こうとした時、調査が終わった冒険者パーティーらしい連中が真剣な顔をしてギルドに入ってきた。
やっぱり何かはあったんやろうな。まあ無かったらおかしいとも言えるけど。
入ってすぐに受付嬢とカウンターの奥から職員が出てきて、その冒険者パーティーに近寄っていきすぐに2階に連れていった。何か会議室とかがあるんやろうな。
冒険者はその後をついて行こうとし、階段に来た段階で職員に止められていた。
僕らも階段の下で待機し、冒険者パーティーが降りてくるのを待ってみる。
10分程たち、職員だけが冒険者から聞いたものを纏めたであろう紙を持ち、階段をおりてきた。
「お待たせしました!これより、冒険者パーティー『潜むもの』のリーダー、シドさんからの情報提供の公表を始めます。ええ、彼によるとゴブリンが出始めた東の森、その奥を調べたそうです。そこにはゴブリン達の集落ができあがり総勢約500程のゴブリンが暮らしていたそうです。その中には上位種、更にはゴブリンキングやゴブリンクイーンの存在まで確認されたそうです。それにより、緊急クエストを発令させていただきます。内容は当然、ゴブリン達の殲滅、参加資格は本隊Cランクから、補助部隊は最低ランクのEランクから、とさせていただきます作戦会議は明後日としますので今日明日は存分に体を休めておいてください」
うっわ、えらい大事になったな。ここに冒険者が何人在籍してんのか知らんけど多分百はいやんやろう。なんせここは魔物が多い世界やからな。しかも生まれてから住む場所は壁があるからそんなに増やせん。
やっぱそんなくらいか、100人前後、...ホンマに行けんのか?
いいところですけど、また一週間ヤスミマスゥ!