薬草採取! (前編)
朝ごはんを食べ、活力をつけた僕達は早速ギルドに向かうことにした。
なんせ金がないからな。早く仕事して収入を得やんと不安でしょうがないわ!ワーカーホリック、これも日本人の性か...。
「よっしゃ、じゃあこれから本格的に冒険者活動するわけやけど、おっきい傷負って一生それを抱えて生活するかもしれやんけど、ホンマにええんやな?」
ここで確認しとかんと後で絶対後悔することになると思うからな。あとからあの時素直に僕の話聞いて、冒険者やめててくれてれば、なんて事にはなるかもしれへんけどな。
「そんなの分かってるわ!何度も言わせないで、あたし達はあんたと一緒に冒険がしたいの、そんなリスクなんてあって無いようなものだわ!」
「わたしも姉さんと同じ。カイン、わたし達を甘く見ないで」
やっぱりサリアもエリスも考えは変わらんのか。
僕としてはそりゃあ仲間、それも美人な子に着いてきてもらった方が良かったけどやっぱり自分の事じゃないから、なんか気後れするなぁ。この世界、保険もないしな。
「悪かった、もうこれからは聞かんようにするわ。じゃ改めて、これからも、よろしく!」
「「よろしく、カイン」」
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「えっと、おすすめの依頼ですか?そうですねぇ...、これ等どうでしょうか?クエスト名『ポーションの材料を取ってきてくれ!』、内容はマナポーションの素材となるヒッポ草を採って来る、報酬は1束銅貨2枚で、その後2束づつ増える事にどうか2枚、どうでしょうか?」
お?それって昨日どんなクエストがあるか聞いてる時にあった1枚やん!まだ残っとったんやな!
もしかして割に合わんとかそんなんか?
「すんません、まだ依頼って受けた事が無いんですけど、これって普通にやっても1日最低銀貨1枚、3人で銀貨3枚今までの冒険者見てきて、達成できそうですか?ちなみに一応僕、鑑定アイテム持ってるんですけど...」
「なるほど、そうですね。3人で手分けをし、何もトラブルなく、という条件であれば銀貨3枚は確実に達成出来る、と思います。...やっぱりやめておきますか?」
そっか、なるほどなぁ。確実に、って事は多少のトラブルがある程度やったらまあまあ行けるかな?しかもそれって前提条件で、そこから更に僕らは戦闘経験があるって考えると、まあ行けるかな。
その前に、これってほかの依頼を同時に受けることって出来んのかな?
「ちなみにこれって、ほかの依頼を同時に受ける事って出来ます?」
「すみません。がそれは不可能では無いのですが、やめていただきたいです。あなた方は初めての依頼という事でしたので、失敗してしまった場合、相手方に迷惑をかけてしまう事になるので」
まぁ確かにな。ゲームじゃないんやし、相手方がいるんか。確かにそれやったら冒険者側が金欲しかったから失敗しましたァ!なんて有り得へんしな。
「うあぁ、なるほど確かにそうですね。すみません、じゃあ薬草の採取だけ受けますね」
「すみません、かしこまりました。では、薬草の採取だけを受理させていただきます。...では手続きも完了しましたので、ご武運を」
「ありがとうございます!」
さて、依頼の開始や!