圧倒的なこの世界の住民達
スマァン、今日が投稿日やとは思わんかった!
大分森を歩いてきた。だってもう3日目やで?相当おっきい森やない限りもう外に出れてもおかしくないやろう!
「もう、カイン!また別のこと考えてたでしょ!『ファイアーボール』の精度が落ちてるわ!」
「お?おお、すまんな。でもこう森が続くとなぁ、さすがに飽きが来るんよ!」
「カイン、わたしは全然森でも飽きないよ?でも、そうね、早く外の世界も見てみたいね。どんな景色なのか、楽しみ」
そう言えばサリアは元々よう喋る子やったけどエリスもこの頃は僕に対してもよく喋ってくれるようになってきた。エリスは何か人見知りやったんか?うん、僕もそうやから仲間やな!
え?違う?何かエリスにじっと睨まれてしもたわ。
そんなくだらんことを考えてた時、唐突に大きな爆発音が遠くから響いてきた。
...ッ!ドガーン!!
音のした方を見てみれば遠近法で近くに見えるが多分遠く、に20m程の砂煙が上がっていた。
「なにあれ!取り敢えず遠回りして避けた方がいいんじゃない!?」
「そやけど爆発した方には誰かは戦ってるやろうからこの世界の人らがどんなけ強いんか知っときたいからとりあえずは行ってみよか!」
「うん、分かった。見に行く」
「...んんもう!しょうがないわね!行ってあげるわ!」
そして急いで現場に行ってみると、直径だいたい30m位の大きいクレーターが出来てて、その中心で赤い皮鎧を着て大剣を持った男と、5m位の逆だった金色の毛が目立つゴリラのようなモンスターが戦っていた。
その攻防は目で追うのがやっとで、自分達が戦えばどちらにも、そして1体1だったとしても一瞬で負けることが簡単に想像出来るような戦い。
本当に僕は進化していったとして、こんな凄い戦いに食いついていけるようになるんやろか...?
僕はふとそんな弱気な考えが頭をよぎる。
いや、そんな弱気な考えでどうすんねん!
この異世界を満喫するって決めたんやったらなんの気兼ねなく世界を回るために、そんでこの子ら2人をいざと言う時守れるようになる為にも強くなる!
「なあ、僕らは人間やない。そやからこんなヤツらと出会ってもうたら一巻の終わりやん。今の僕やったら2人を守ったり逃すことも出来ん、ましてや倒すなんてもってのほかや」
「カイン、あたしだって守ってもらってばかりいるつもりは無いわ。それだったら何のために魔法を練習してるのよ!あなたがあたしたちを守るのなら、あたしたちがあなたを守るわ!」
「うん、姉さんの言う通り、あなただけには戦わせない。私はまだ回復魔法しか使えないけどいつか魔法を習得して姉さんとカイン、両方守れるようになる」
この時明確に思い、同時に決意した。
それは、〝進化〟して誰にも負けない"最強"を目指すと!
そうこうしている間に1人と1匹の戦闘は終盤に差し掛かっていた。
ゴリラの豪快な攻撃を避け、時には大剣で受けていき、最後には冒険者が何か炎を纏った剣で倒したようだ。
「今のうちに逃げよう。幸い相手方はこっちに気づいてないみたいやからな」
「確かに、気づかれる前に早く逃げよう?姉さん」
「え、ええ。そうね」
僕は動揺している2人の手を引っ張りこの場で見つからないように走った。
今は逃げるしかできんけど、いつかは余裕であれくらいできるようになってやるからな!
自分の中で密かに目標を立てて、僕らは逃げた。
どうでしたか?前世の僕もこの話書いとったんですけどやっぱこのシーンは必要やと僕は思うわけですよ!