ついに始まるダンジョン探索
朝の買い物を終え、僕達は今第二ダンジョンの入口へと立っていた。
「カイン、この前に来たばっかりなのにちょっと緊張してきたんだけど」
「うん、サリア。実を言うと僕もやわ。なんかダンジョンの入口ってなんとも言えんけど迫力、みたいなんがある気がするよな」
「ん、確かに、雰囲気があって、ドキドキする」
ダンジョンの前でそういう会話をしていると、後から到着したパーティ達が初心者を見るような暖かい目を向けながら続々とダンジョンの中へと入っていった。
やはり光石が主な資源となっている第三ダンジョンと異なり第二ダンジョンは人気があるのだろう。
とはいえ、そんな会話をしていても何も始まらない。そう思いカイン達はダンジョンの中へと侵入して行った。
「よし、こっからは気合い入れて行くぞ!ま、四階層までは最短距離で行くからそこまで戦闘はないと思うけどな」
「そんなこと言ってると足元すくわれるわよ?ちゃんと気を引き締めていきなさい」
うっ、サリアに注意されてしもた。なんか知らんけど時々サリアって先生みたいなキャラになる時あるよなぁ。ちょっぴりうざこいタイプのヤツな。
僕の気にしすぎか?
「あ、ちなみに走りはしやんぞ?魔物とばったりが怖いからな。目標は片道二時間で四階層やな、もちろんあくまで目標やから疲れたら言うこと、ええな?」
「当たり前、遠慮する意味が、ない」
「それにそんなクタクタ状態で四階層に出てくる魔物の相手なんか出来ないわよ」
よし、じゃあ行くか!昼からの探索やからそんな時間に余裕がある訳でもないからな。
でも一階層だけは遊び気分で行ってもええやろか?
情報でも初心者用にスライムとその進化したアクアスライムしか出やん言うてたし。
そういえば前回は宝箱めちゃくちゃ探したけどあんまり無かったんやんな。今回は見つかるとええんやけど。こういう時盗賊、って言うかシーフ役みたいなんがいれば見つけやすくなったりするんかな。
まあ無理な話か。僕だけじゃなくって皆が問題抱えてるパーティやしな。誰も入りたがらんか。
やべぇ、とにかくねみぃわ。