名づけ親になる!
「ん、そういう事。だったら仕方がない。許してあげる」
ふぅぅ...。やっと納得して貰えた〜!そこまで時間はかからんかったとは言え、や。2人合わせたら結構な時間ここに居座って説明しとったからな。あ〜、しんど。
「あ、そう言えばあんた、名前はなんて言うの?」
やばい!名前聞かれた!前からぼんやりとは考えてはいたんやけどあんまりしっくり来る感じのは無かったんよな。
どうしよ、...そや!僕にもこの子らにも名前はない、て言うことは僕ら互いに名前をつけあったらいいやん!
「んん、それなんやけどな?僕も名前無いんや。記憶とかはちゃんとあんねんけど。やからな?互いに名ずけしいひんか?」
「ん?んん、そうね。良いじゃない!そうよね?あんた」
「うん、いいと思うよ?」
よし!そうとなればなんて名付けよっかな?やっぱり日本風の方が名づけはしやすいけど髪は赤いわ、顔つきは西洋風やわで、絶対名前も西洋風の方が似合うやろ。
さて、なんて名付けよっかなぁ。西洋風つってもそれに関しての名前の意味とかってよぅわからんのさな。って事で名づけは適当で可愛い感じ、む、難しいぞ?
「考え終わった?あたしたちはもう決めたわよ?ね?」
「うん、あなたにぴったりの名前、考えた」
「まじで!もうちょっと待って?2人分考えんの結構大変なんやで。あと、あと5分だけやから、な?」
やばい、はよ考えやんと...。
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はァァァ!何とか時間内に考え終わったぁ!僕昔っからあんまりネーミングセンスないよね、って言われてきたからめっちゃ悩んだわ!
「オッケイや!待たせてごめんな!どっちから行く?」
「どっちでもいいわ!まあでも最初に私から聞いていい?」
「マジか。わかった、任しとき。ふぅ、緊張するな。まず赤毛の、そうあんたや、あんたの名前は、『サリア』や。...どうかな?」
「うん、とてもいい名前だと思うわ!ありがとう」
「それで、わたしは?」
「おう、あんたの名前は『エリス』や。どうや?個人的には両方とも結構真剣に悩んだんやけど...」
「うん、ありがと、気に入った」
ほぅ、何とか乗りきったか。あ、わかるとは思うけど青髪の子がエリスな。ファミリーネーム?そんな小洒落たもん考えること出来んわ!
「じゃ、次は私たちの番ね!」
「ん、あなたの名前は」
『カイン』
「が、あんたの名前よ。意味は血の王、王の部分を言い替えてKing、読み替えてカイン、よ!」
「どう?頑張った」
へぇ、この世界にも英語ってあったんやな。かっこいいやん!
「めっちゃええやん!かっこいい!」
「よかった」
「うん!頑張った甲斐があったわ!」
「これからの予定やけどな?あんたらの足が回復次第このダンジョン出て街を目指そう思てんねん。そろそろ食料も美味しい料理とか食べたいし、ちゃんとしたベットで食べたいからな」
ここまでくるまで何ヶ月か、ダンジョンに居る!、って感じのテンションで何とかふんばってレベル上げしとったけど元日本人としてはちゃんとした衣食住が揃ったところに住みたいからな。
問題が有るとすればこの顔、灰色の顔色やけどまあ仮面被っとったら何とかなるやろうしな。
あ!そや、この左腕どうしよ!そう言えばこの、『纏血』の腕血で真っ赤っかになっちゃった奴どうやっても隠せんよな〜。この森出るまでに何とか考えやんと。
はあ、服もボロボロになってきたしはよ街に行きたいなぁ。
はあ、セリフばっか...