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未だ見知らぬ進化を求めて  作者: まよいネコ
利用される悲劇
166/190

コリンの悲鳴

 「う、ん。んん...?あれ、私、どうなって?私って確か変なやつにさらわれたはずじゃあ?って言うか、ここ、どこよ」


 食事をとっているとそんな声が聞こえた。

 どうやらコリンが目を覚ましたようだ。全員が体を強ばらせいつでも戦闘をできるように構えているがさっきの声を聞く限り、ちゃんとコリンの自意識、って言うのかはわからんけどそれが出てきてる気がする。


「お!目が覚めたんか。どうや?調子は」


「あ、あんた達はええっと、これ、あんた達が助けてくれた、って事でいいの?」


「まあ、そうだな。それよりアンタ、自分の体はとさもう見たのか?見ていないのなら隣の部屋てみてくるといいぞ?相当変わっているはずだ」


「どういう事?変わってるって...。まさかこの中に入ってる奴らと同じなっちゃった、って事?」


 そう言いながらコリンは震える手で培養槽の中にいるキメラの一体を指さした。

 やはりこの中にいるようなヤツらと一緒のような見た目になっているかもしれないと考えると怖いのだろう。

 キメラを指さして震えていた手は急いで自分の顔へと向けられ、顔が以前と同じ形になっている事を確認すると明らかにホッとした顔をしていた。


「ほら、早く行ってきなさい。君にはちょっと無茶なことをしてしまったからね。自分の体を確認し終わったら問診みたいな事をさせてもらうよ?」


「何がなにかよく分かんないんだけど。うん、わかった。とりあえず自分の体?を見てくるから」


 そう言い残してコリンは急いで自分の体を確認するために走って隣の部屋へと駆け込んで行った。


 しばらく悲鳴が鳴っていたりしていて何回か敵がいるのかと助けに行きそうになったがサリアがこっそり部屋を覗き、何事もなく自分の体を見て悲鳴をあげていると分かり、みんなで大人しくお茶を飲みながら帰ってくるのを待った。


「ごめん、待たせたわね。まさかこんなにも人間味が無くなっているとは思わなかったわ」


 帰ってきたコリンは、すごく悲しそうな声をしていた...。

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