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未だ見知らぬ進化を求めて  作者: まよいネコ
利用される悲劇
150/190

全力の五分

皆さぁ〜ん!!

お久しぶりでぇす!お元気してましたか!?僕がいなくって寂しくなっていなっていないかな?

 そんな君たちに朗報!僕が、帰ってきたんだよ!!!

「待たせたな、カイン、シンズッ!」


 ようやくか!ようやくジャクソンパーティとロイパーティが助けに来てくれた。

 正直もう限界が近かったからすんごい助かる。っていうかこれ以上やっててもセイルの防御を突破してあれ以上のダメージを与えられるとは思えんからな。

 さっきの攻撃やって、ほぼほぼまぐれで当たったようなもんやしな。


 まあ、左腕のやった事でちょっとでもジャクソンらの役に立てられてたらええな。


「カイン、シンズ...は無理そうだなシンズは後ろに下がって治療を受けてくれ。おいメアリー、頼んだぞ!しっかりシンズを癒してやってくれ」


「は、はい!任せてください、ではシンズさん、こちらへ。直ぐに治療を始めますから」


 そう言ってメアリーはシンズの肩を持って後方へ下がって行った。


「で、だ。カイン、お前はあとどれだけ戦える?強がってはいるが、俺らもキメラとの戦いで結構消耗しちまってるからな。たとえ猫の手だったとしても借りたいんだが」


 な、なるほど。まあそうやろうな。ロイさんとかジャクソンが戦ってたキメラ、ゴキブリばりにめちゃくちゃいっぱいいた。体長だけ言うなら直径5mくらいしかないとはいえ、通路をキメラの濁流で飲み込むんか、ぐらいの勢いで迫っとったしな。


「...そんなに余裕ないわ。片腕使えんくするだけで結構魔力も体力も使ってもうたから、そうやな、あと行けるとしても全力戦闘で5分、ってとこかなぁ?」


「それじゃあその五分までに決着をつけないと俺たちの負けだな。ちなみに俺達も結構消耗していてな。お前よりもマシだが八分が限界だ」


 ふぅーん。

 これもうしっぽ巻いてすたこら逃げた方がええんとちゃうかなぁ?どうせこんな状況で戦うってことはたとえ僕らが勝ったとしても消耗が凄まじいことになるはずやんな。

 てことは...。


「おいカインよォ。まさかしっぽ巻いて逃げるんじゃあないだろうな?そんなことしたら今度はあとから俺が相手になってやる。...いいか?こいつを逃がせば次の街できっとまたあれだけの犠牲者を出すだろう」


 そう言ってジャクソンは顎でロイさん達が殺したキメラたちをさす。


「絶対にあれだけの犠牲者を出しては行けないんだ。分かってるよなぁ?」


「チッ!...分かっとるわ。絶対に僕は逃げんからセイルをとっとと捕まえて晩飯奢ってくれよ?」


「ああ、それぐらいいくらでも奢ってやるさ」


 そう言ってジャクソンは獰猛に歯を向いて笑った。

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