ヘルメスの会
ようやく本編に入ったような気分ですよこの会が出てきてくれたから、ね。
やっぱりこう言うファンタジーにはナンタラ会とかナンタラ悪神とかが必須ですよねェ。
まあ、ピストル持ってたやつの後にはそんなに面白いやつはおらへんだな。
自分の生命エネルギーと正気を犠牲にして身体能力を強化するんや、とかやったり、周りの魔力を吸収して自由に地面を動かせるんや、やったり。
まあ面白いって言えやんこともないけど需要はそんなにないよな。強いて言うなら悪いことに使うくらいか?
身体能力と正気を犠牲にするやつは戦争とかで兵士に持たせて危なくなったら使え、とか地面を動かすとか言うのはその気になったら人工ダンジョンを作れそうやしな。
あ、ダンジョン作るんやったら魔物を作る研究もしやなあかんか?やったらキメラの研究はさぞ役に立ったんやろうなぁ?
「どうだ、俺の方が多く仕留めただろう?ちなみに俺は4人倒したぜ?」
「マジ?僕の方は3人やな。ただ、面白いおもちゃ拾ったんよ、コレ、見てみ?」
シンズは興味深そうに僕の手を覗き込みさっき奪ったフリントロック式のピストルを眺めた。
どうやらシンズはこれを知らないようだ。やはりあのピストルを開発したやつは大発明をしたんやな。
「んん?何だこれ。杖にしては、ずいぶん短いよな?魔法剣か?嫌、だがこんな持ちにくい形のグリップなんかあるか?」
「え?魔法剣って何それ。...あ、いやなんでもない、実はこれな、引き金引くと鉛の玉がこの先っぽから飛び出してくるんやわ。どう?凄くない?」
「へえ、すげえじゃん。これがあれば、魔法職がもし魔力を尽きさせた時に代替品として使えるな。威力はどうなんだ?弱くちゃ話にならんぞ」
「ま、そういう細かいところはこいつらのリーダーを片付けてからやな。後でたっぷり自慢したるからな、覚悟しとけ?」
そういう話をしている間にサリア達が屋根からえっちらおっちら降りてきて僕の後ろに立った。
ここからは魔力の管理とかをあんまり意識しやんでええから安心やな。
え?ジャクソンとか達の援護はって?そんなん考えへんよ。ランクB冒険者パーティが二組も揃ってるんやから行けるやろ多分。
何せそんなこと考えとったら、タダでさえこの纏血、燃費が悪くってしょうがないからな。纏血のレベルが9まで上がって燃費が良くなった今でも全力で使ったら秒間2~3MPとか食うし。ジャクソンとかの事考えてる余裕なんてないわな。
でも、これでほかの敵が居やんようになって全力が使えるようになったんは大きいな。
「おしゃべりはもういいですね?では、始める前に私の自己紹介でも。私、『ヘルメスの会』で地方研究長をしております。セイル、と申します。短い間かと思いますが、よろしくお願い致します」
ヘルメスの会ねえ、また怪しさバリバリの会やなあ。所謂マフィアかな?
あんまりそういうのには関わりあいになりたくないな。報復とか超怖いしよ。
まあ、今更か。
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