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未だ見知らぬ進化を求めて  作者: まよいネコ
異なる世界との遭遇
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ノットソンビ!

 ま〜た、寝落ちしちゃった!

 そのせいで仕事の休憩中に書くはめなったやん!

 ボス討伐報酬の確認をした後、僕はまたダンジョンに来ていた。

 エクストラに挑戦するためだ。それにしてもエクストラステージって何が出てくんのやろうな?

 単純にボスだけか?それともそこからステージが続いてんのやろうか?あ〜、今から楽しみやわ。


 さて、5階層ボス前。

 5階層に着いたわけやけど扉が閉まってる。それの何が問題かって、ボスがリスポーンしてるかしてないか見れへんのが問題や。

 誰がこんなはた迷惑なことしたんや!ゾンビか?あいつらがアイツらがヴ〜ヴ〜言いながら頑張って閉めてんのやろか?それやったらおもろいけどな。

 まあ単純に勝手に閉まっていく仕組みなんやろ。


 流石に一気に全部開けるのは怖いのでちょびっと開けて中を見る。

 どうやらひとまず見える範囲には居ないようだ。あと、しっかりエクストラステージに繋がる扉も見えている。

 そこから素早く中に入り天井、壁床を念入りに見る。


「はぁ〜、良かった。まだリスポーンはしてないみたいやな。早いとこエクストラに入っちまうか」


 扉の先は長い廊下のようだった。上から下までしっかりと石レンガが敷き詰められ、それが100メートルほど続き、そこを抜けるとまた扉があった


 今度も同じように。少し開けて、見て、素早く入る。

 部屋の中はそこそこ広く、部屋の中心には少女が2人棒立ちのまま、そこにじっとしていた。

 その二人はそっくりな容姿をしていて1人は赤毛に活発そうな見た目のロングヘアー、1人は青色のセミロング。両方とも目は赤い。

 ちなみに武器は持っていない。麻っぽい服着てるから暗器持っててもわからんけどね。


「うっわ。全く腐った匂いがしやん。てことは?動きが早いんか?最悪やな。女ってだけでも戦いにくいのに...」


 まあ、ボヤいててもしゃあないか。意を決して中に入る。

 すると棒立ちのままだった少女2人がこちらに向かって走ってきた。


 ...戦闘開始だ。


 あまりジロジロ見ている暇はないが、折角の鑑定アイテムだ。何か分かることがあるかもしれないので使用した。

 使い方はアイテムを確認した後、使えるか試しているので問題はない。魔力を込めるだけだ。と言っても使用する、と念じればほぼ勝手に吸い取ってくるのだが。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名前 なし


種族 下級魔人


状態 精神破損


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名前 なし


種族 下級魔人


状態 精神破損


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 うぅん、やっぱりあんまわかることは無いな。

 やけどこれ使ったおかげで分かったこともある。

 この子、ゾンビじゃなくって生きとる魔人?や!それやったらちょっと話しかけたら反応してくれへんかな?取り敢えず死んでなくて、人型やし...。

 って言うのもそろそろ人と話さんと寂しくって死んでまうねん!


「こんにちは?ハロー?はぁわいゆー?元気ですか〜?」


「「...!」」


 うわっ!あぶねっ!こっちに反応したかな?って思った瞬間には2人から殴ら掛かられとった!

 チッ!こいつ、一応意思の欠片、って言うんか?ちょっとだけ反応したから何とかなるかもしれん。


 ...そう言えば5階層のボスを倒した報酬で貰った『心の欠片』とかいう訳分からんアイテムが2つあったな。拠点に置いとくのもなんとなく無用心やからってもってきといてんかな。だってうち、鍵ついてないし。

 さて、問題はどうやって指輪をはめるかやな。

 相手は理性が無くなってこっちに手加減もなんもなく襲いかかって来る、でも指輪をはめやなあかん。

 正直これが一人やったら簡単やってん。押さえつけて指輪はめればいいんやからな。

 ただこれが2人になると当然押さえつけてる間に片方に襲われる、ってなるとやっぱ絶対1人は足の骨でも折っとく必要があるかな。


「ちょっと痛いやろうけど、覚悟してぇや?」


 今回は棍棒を使わず、そこそこ自由に動かせる『纏血』で戦うことにした。

 ちなみに武器の形状は長いヤリ、イメージは馬上槍だ。今回はこの柄の部分で叩くようにして戦う。突きはよっぽどの事、例えば僕が死にかけるほどのピンチになる、とかにはならん限りな。

 そうなるとこっちは何が出来る?なぎ払いやろ、石突での突き、くらいか?

 刃の部分で攻撃できひんからちょっと痛いな。


 ただ今まで5匹くらいのチームゾンビけいから逃げ切ったこの僕から言わせれば、連携ができていない今の2人はほぼ相手にならない。

 と言っても体が腐っていないせいで体のリミットが外れたようなパワーはそのまま、スピードが格段に上がっている。


 まあ、こういうこと考えながら戦える時点でしれてるわな。

 バラバラに襲ってくる2人の攻撃を躱しながら少しずつ足の同じ位置を狙って攻撃を仕掛けていく。


 ん?ちょっとずつ回復してる?よく観察しているとさっき攻撃して青タンになってた場所が治りきらないものの少しづつ薄くなって来ていた。

 うわ、面倒くさ!こりゃあ早く倒さなあかんやん!

 なんて思いながら、ゾンビとは違い殺しに行けない窮屈さを感じ、そのせいで攻撃を貰いながらも何とか青毛の方を倒すことに成功した。


 ...ちょっとこいつ邪魔やな。端っこに蹴っとくか。


 ゲシッ!!


 可愛そうやけどこいつに躓いてコケて赤毛の方にタコ殴りにされるよりはマシや。ちなみに赤毛の方は知性がないくせに相棒をやられて怒っているのか更に攻撃が激しくなった。


「ええい!大人しくせい!こっちはおめえら助けたいだけやっちゅうに!」


 赤毛の返答は?

 ストーレート!ストレート!ストレート!

 アカン。分かっとったけど無言のストレートしかくれやん!!まあ、相手は最初っからストレートしかやってないやけど。

 ...そろそろ終わらせるか。今まで2人やったから両方に意識さく必要があって大変やっただけで1人になったらそんなに大変じゃない。


 相手の攻撃を躱して、全力で足を叩く!


 ボキッ!!!


 よっしゃ!成功!めっちゃ時間かかって僕も全身青タンだらけやけど、ざまあみろ!倒したったわ!


 ふう、あとは指輪をはめるだけやな。

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