白衣の行方
な、なんだと!一日更新日を間違えとった!スンマソ
「えっと、カノンちゃん、だったかな。白衣着たやつを見たことあるって言ってたけど具体的にどこで見た、とかそういうの分かるかなぁ?」
応接室を覗き見していた子供のうちの一人、カノンちゃんがコリンさんを連れ去った犯人を知っているらしい。
「えっとね、ここから右に曲がってずっと行ったらこーんなにおっきいお屋敷があるんだけどね?その隣の家に入って行ったの見た!」
要約するとそういう事らしいな。カノンちゃんは外見的にまだ小学校低学年くらいの年齢やからか、感情表現とか印象に残った場面をいちばんよく話して肝心の何処に入っていったかを中々言わんねんかな。
「ところでカノン?私いつも言っていましたよね?知らない人には興味が湧いたとしても着いていかないように、と。後で私の部屋に来なさい?良いわね?」
「う、うん、分かった、院長先生。勝手について行ってごめんなさい」
「でも今回はこの人たちのお役に立てたんだから、カノン、今回だけはお説教軽くしておいてあげます、お話が終わったら行くので私の部屋で待ってなさい」
あ、それでもお説教はするんや。
「...はぁい」
シュン、としてしまったカノンちゃんはそのまま席をたち部屋を出ていった。院長先生の部屋に行くんだろうその足はかなり重いらしく、かなりボトボトした動きだ。
まあ僕からできることは一つだけやな。
ガンバレ!!って、応援するだけ。
「え、ええっと、カノンちゃん結構いい情報くれたんであんまり叱らんでやってくださいね?」
「ええ、提供できる情報を持ってきてくれたのはいい事です。ですが、言いつけを破ってまで自分の好奇心を満たそうとした、という事はしっかり叱っておかないと、あの子の為にもなりませんからね」
「成程ね、しっかりあの子の事考えてあげてるのね」
「当たり前です。何せ私はあの子の母親替わりなのですから」
ほへぇ、やっぱこんなスラム街に危険を犯してまで孤児院作る人って人間が出来てるんやなぁ。絶対僕には真似出来ひんわ。
「凄いですね。僕には真似できそうにもないです。まあ兎に角、もう聞き込みは十分ですので僕達はこれでお暇させていただきます。ではまた後日、オークのお肉を届けに来ますので」
「ありがとうございます。では申し訳ありませんがお願いしますね。依頼の方、応援しております」
ソファから立ち上がり、玄関まで案内してくれた後、院長は深深と腰を直角に曲げ僕らを送り出してくれた。
何となく新名のまよいネコの方でTwitter始めたんですけどいまいち使い道がわからん。