カノンちゃん、登場!
すんません、頃な注射二回目でめっちゃしんどいんで今回短いです。
スラムの住人達に追いかけられリステに案内された場所はどうやら孤児院だったらしい。
そこではチラッとしか見ていなかったので確実にとは言えないが、どの子もガリガリに痩せ細っており、まともな食事にありつけていないんだろう事がわかった。
よく考えると自分を案内してくれたこと、リステという少女だって発育が良くないのではなく、栄養が足りていないからこそこういう、男児にも似た体つきをしているんだろう。
「えっと、すいません。助けて貰った上にこんなことを聞くのも何ですが、最近この辺りで白衣を着たボサボサ髪の男を見ませんでしたか?」
「え?いや、そういう人は見かけていないですね。リステは何か知っていますか?」
「僕?うーん、僕そういうのよく分からないんだよね、ごめんなさい」
ふぅむ、ここでも収穫なしか。こんなスラムに住んでる以上なんかしら情報持ってると思ってんけどなぁ。
まあ情報を持ってない以上どうしよっかなぁ。あ、そうや、さっき外にいたスラム民を脅してみるか。数は力って言うし10人くらい締めればなんかしらの情報は持っとるやろ。
「冒険者さん、あたし、その人見た事ある」
「カノン!奥に行ってなさいって言ったでしょ!?なんで出てきたの?」
「ご、ごめんなさい。でもその人見た事あったから」
さっきから僕らの会話を覗き見?あ、いや、聞き耳立てとった、か。その子が話しかけてきた。カノンちゃんは見たことがある、と言いながらこちらへ歩いてき、院長先生の膝に座った。
でもやっぱ院長先生、あんたちゃんと僕らの事を警戒しとったんやな。普通に僕ら招き入れとったからもしかして警戒してないんちゃうか?って思っちゃったわ。
さすがにそこは無用心じゃあ無かったみたいで安心した。ま、そんな不用心じゃあさっき追いかけてきた連中見たいな奴にすり潰される未来しか見えんけどな。