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未だ見知らぬ進化を求めて  作者: まよいネコ
利用される悲劇
100/190

怪しげな研究者とコリン

ごめんなさい!遅れちゃった!今回はコリン視点ですよ!

 カインらが無事、冒険者ランクを上げた頃、コリンは今日もまた依頼をこなし、宿に帰っていた。


「ハア、サリアちゃんとエリスちゃん、またあたしと臨時パーティ組んでくれないかしら?まあ、無理かも。あたしカインとは仲良く出来ないからなぁ」


 コリンはそう独り言を呟きながら夜道を宿に向かって歩いていく。

 そんなコリンに今日は話しかける者がいた。


「こんばんは。Cランク冒険者のコリンさん、ですよね?」


「何?キミ。ここら辺じゃあんまり見ない顔だけど、あたしになんか用?」


 話しかけてきたものはボサボサの髪の毛をしている研究者風の男だった。

 たしかに昼間は街に居ないとはいえ、夜に話しかけてくるなど、個人的な依頼をするにしてもおかしすぎる。


「女性に夜道で話しかけてくるなんて依頼の話をするにしてもおかしな時間よね?明日に回してくれないかしら?」


「ん?ああ、依頼の話ではありませんよ。私はただ、少し前にあなたのお母様のお話を聞いてしまいましてね?どうやらカインという冒険者にお母様が殺されたのだとか。少し、貴女の復讐をお手伝いしようかと思い、話しかけた次第です」


 あたしの話を聞いていた?まあ、確かにギルドで話していた以上、誰かに聞かれているのはわかるけど、あたしの母さんみたいな話なんてよくある話だしね。


 だからこそやはり、この男は怪しい、復讐などとい言葉を使うあたり、怪しすぎると言っても過言ではない。というのがコリンの結論だった。


「いやいや、そんなに警戒しないで下さいよぉ。やっぱり復讐、したいですよねぇ?」


「そんな事、あるわけないじゃない?聞いている限りあの条件じゃしょうが無かったわ」


 そう言った瞬間、研究者風の男はにこやかだった表情から一転、面倒くさそうな表情に変わった。


「ハア、別にあなたの意思は関係ないんですよねぇ。

自分の意思であのカイン?とかいう人に復讐するか、私の実験に付き合ってもらって復讐するかの違いしかないんですよ。

 ああ、もし自分の意思で、となっても私の実験には付き合ってもらいますけどね」


「は?あんたみたいな奴にランクC冒険者である私が負けるわけないでしょう?ランクCだからって舐めてる?」


「いえいえ、そんな事はありませんよ?ただ事実としてあなたより私の方が強い、正確には私の作品が、ですがね」


 そう言った瞬間、研究者風の男はポケットの中から手を出し、頭上にあげた。それと同時に側道から何らかのモンスター達を配合したのであろうキメラがワラワラと出てきた。


「ハハ...。これ、結構マズイかもね」


 キメラということもあり、個体によってどの魔物が合成されたかでキメラの強さは変わってくる。だがもとより弱くなったものを連れてきているとは考えずらいので、自分の冒険者ランクと同等のランクC魔物から上のランクを連れてきていると考えていいだろう。

 予想通り、コリンでは対処しきれない魔物ばかりが出現し、10体を超える数に押されたまま気絶させられ、そのまま研究者と闇に消えていった。

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