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第8話 老人と美少女

 テレビに映る白河桂里奈によく似ている、しかし、白河桂里奈ではない。

 なぜなら異界の生き物だからだ。

 神崎はそう思った。


 白河桂里奈は「ところで」と思った。

 ところで、私はなんでここにいるのだろうか?

 3日前、ライブ会場で突然、他人から見えなくなってしまったのだ。

 当然、ライブ会場は大騒ぎになった。

 観客は何かの演出か? と思ったが演出ではない。

 彼女は突如として、人から見えなくなってしまったのである。


 彼女は街を彷徨った。

 3日間彷徨い、気付いたら神崎探偵事務所の前にいたのだ。


 なぜ、見えなくなってしまったのか分からないが、

 ひとつ違和感があるとしたら、その3日前から頭がいやに重い。

 当然といえば当然である。

 彼女には見えないが、頭に『スライム』が乗っかっているのである。


「もしもし? あの、もしもし?」


 スライムは神崎に話しかけた。

 神崎は無視した。

 三島老人にはスライムの声は聞こえない。

 異界の生き物と会話などしたら、変わった人間だと思われてしまう。

 だから、神崎は極力、人前では異界の生き物と会話しないことにしている。


「あの、もしもし? 聞こえないんですか?」


 それでもスライムは話しかけてくる。

 神崎は無視する。

 スライムはしびれを切らして、桂里奈の頭から離れた。

 その瞬間、三島老人の目に白河桂里奈の姿が映った。


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