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第3話 パンチパーマ

 警官はため息をついた。


 ところでであるがこの神崎という男、下の名前は次郎という。神崎次郎である。

 ちなみに神崎の兄は、太郎という。

 彼は自分の兄を太郎ちゃんと呼んでいる。

 神崎太郎は、そのうち登場予定である。今は関係無い。


 関係無いついでに、神崎次郎の中学生時代の話しをここでしておこう。

 神崎は、中学生の頃のあだ名は『厨二病』であった。

 というのも、中学生にもなって『スライム』がどうとか、『犬人族』がどうとか言っていたからである。


「こないだ見た犬人族がさー」とか数少ない友人に言っていたのである。


 もちろん通常、犬人族など見えたりはしない。

 だから、数少ない友人もあまり真面目に神崎の相手などせず、彼を『厨二病』と呼んでいたのである。


 神崎はてっきりみんな見えるものだと思っていたのだが、神崎以外の人間には見えないのである。

 彼が自分以外の者には見えないのだと気づく出来事が中学生のときにあったのだ。


 今どきはパンチパーマというのはあまり流行っていないかもしれないが、彼が中学生のとき、不良の生徒がパンチパーマをして学校にやってきたのである。

 正直、あまり似合っていなかった。

 しかし、神崎は自分の容姿に自信がないし、他人のヘアースタイルをどうこう言うつもりもなかったのだが、その不良の生徒に向かって彼は、


「頭に異世界キノコがついている」と、


 そう言ったのである。

 クラスの誰かが「くすり」と笑った。

 おそらく、そのパンチパーマのことを『異世界キノコ』と言ったのだと勘違いをして笑ったのだろう。


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