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第15話 喫茶店のテレビ
正午になり何か昼食でもとろうと思い、神崎たちは外出した。
外は晴天であった。
太陽の熱でスライムは軽くとろけたため、白河桂里奈は「ひっ」と声を上げた。
昼食といっても、神崎はたいてい同じ雑居ビルの1階にある喫茶店で軽くすませる。
喫茶店に入る前に、スライムには頭の上からどいてもらう。
すると、異世界の少女 （？） が他の人たちにも見えるようになる。
白河桂里奈とかいうアイドルによく似ているため、彼女には変装をしてもらった。
黒いサングラスをかけ、神崎の男物の服を着させた。
ダボダボであったため、かえって人目をひいている。
喫茶店といっても、今どきのおしゃれなものではない、昔ながらの古風な店だ。
店には冷房がかかっていて、涼しくなったためか、とろけたスライムは元の状態に戻った。
神崎はスパゲッティ・ナポリタンを頼んだ。
彼は、ナポリタンが大好きである。
異世界の少女 （？）も同じもので良いというので、ナポリタンを2つ頼んだ。
神崎は、小皿を持ってきてもらいスライムに少しわけてあげた。
店にはテレビが置いてあり、昼のワイドショーをやっている。
ワイドショーでは、3日間行方不明だった白河桂里奈が病院に入院していることが分かりましたと言っていた。
その病院は東都大学付属病院だという。
もちろん、一番驚いたのは異世界の少女 （？）もとい白河桂里奈本人だ。
「えええ～～っっ？！？！？！？」
この彼女は美少女である。驚く声も可愛い。
「ああ、あの国民的アイドルとやら、見つかったのだな」
「東都大学っス！」
東都大学という言葉に反応したのは、スライムである。
