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「…リリアナ気にせず好きな物を見てこい」
シュカが勝手にどっかに行ってしまった三人に呆れていると…
「ふふふ…はい!じゃちょっと回って来ますね!」
リリアナはお店の中を興味深そうに歩き回っていた…
すると…ある商品に目が止まる。
「これ…」
リリアナは手に取ると嬉しそう見つめていた…。
三人の買い物も終わり外で買った商品のお披露目会をする事になった…
「じゃ僕からね!はい!これ!」
ファイが自分の色の抱き枕を見せる。
「コレを僕だと思って抱いて寝てね」
リリアナが受け取ると…
「凄い!ふわふわ、本当にファイの羽みたい!ありがとう~」
リリアナが嬉しそうに枕を抱きしめるとファイが満足そうに笑っていた。
「じゃ俺達からはコレだ!」
ガルムとシシオが出したのは…
「なにこれ?調理器具?」
それは泡立て器とおたまだった…
ぷっ…
ファイが思わず勝った…と笑うと…
「わぁ!泡立て器だ!こっちもいいんですか!」
思いの外リリアナが喜んでしまった…
「嬉しいです!」
リリアナが握り具合を確認すると…
「軽くて持ちやすい!」
「ああ、食堂はちょっと大きめだからな」
「三人でリリアナのサイズが欲しいなって言ってたんだ」
「ありがとうございます!凄く嬉しいです」
リリアナが三人からのプレゼントに喜んでいると…
「じゃ俺からはコレだ…」
シュカがリリアナに手を差し出す。
「え!シュカさんからも?」
リリアナが手を差し出すと…
シャラン…
ネックレスが手に落ちる。
「これって…」
リリアナがシュカさんを見ると…
「リリアナから青兄のネックレスを貰ったからな…変わりに俺の1番いい角で作ったやつだ…」
リリアナがネックレスを持ち上げると…チェーンの先にシュカさんの角の色の雫の形の珠が付いていた。
「可愛い…」
「一応魔除にもなるからな…」
「付けてもいいですか?」
リリアナがシュカさんを見ると…貸せと手を出される。
リリアナはお願いします…とネックレスを渡すと、後ろを向いて首にかかった髪を束ねて退かすと…
「凄い…シュカ…」
シュカがリリアナにネックレスを付けてあげた…
リリアナは胸元に下がった雫を触ると…
「ありがとうございます。どうでしょう…似合いますか?」
シュカにネックレスを見せると
「ああ…まぁいいんじゃないか」
そうは言いながらも嬉しそうに笑っていた。
「みんなさんありがとうございます…みんな素敵で本当に嬉しいです…お礼に私からも…」
リリアナはみんなの為に選んだ物を取り出した。