表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/125

73

「ムーマ…どういう事?」


ファイが低い声で話しかける…


「い、いや…ちょっと出かけただけだよ!」


向かってくるファイに静止するよに手を出すと…


バチン!


「ギャ!」


ムーマの手が凍りつく…


「その汚い手でリリアナに何をしたの…」


「な、何にもしてねーよ!しようとしたらブラッド様が来たんだ…」


ブラッドを見ると


「部屋に行ったら、リリアナが居ないのに気がついて…急いで探しに来たんだ…」


ファイがびっくりした顔をすると…


「待って…ブラッドなんでそんな時間にリリアナの部屋に行ったの?」


ファイの矛先がブラッドに向く…


「ブラッド様はいつも夜中にリリアナの様子見に来るよ」


「寝顔を眺めてからおやすみの挨拶をしてますね」


ナッツとリードがいつものブラッドの様子をバラす…


「ブラッド…」


ファイが信じられないとブラッドを睨みつける…


「い、いや…別に何もしてないぞ…ただ様子を見に行ってるだけで…」


「頭を撫でてますね」


「たまに頭にキスしてる」


「ブラッド!ずるい!そんな夜中に女の子の部屋に行くなんて!リリアナにばらしてやる!」


「すまん…どうしても気になって…だがそのおかげでこうしてバカの行動がわかったんじゃないか…」


「…次は僕が行くからね…」


「し、しかし…」


「行くからね!」


ファイが足をダンッ!と鳴らすと…


「わかった…」


「全く…油断も隙もありゃしないんだから…」


「じゃ、じゃあ…お互い様って事で…」


ムーマが頭を下げながら帰ろうとすると…


「それとこれとは別だから…お前は僕とハク様の所に行くよ!」


「な、なんでハク様が?」


ムーマの顔色がさらに悪くなると…


「今、リリアナの監視と世話をしてるのがハク様だからだよ、最近はリリアナの事も認めて下さってるから…どんなおしおきかなぁ~」


ファイがニヤッと笑うと…


「おい!あいつがリリアナを認めただと!」


今度はブラッドが驚いている…


「そうだよ、今度一緒に料理するとか言ってたよ」


「リリアナ…何をしたんだ…あの堅物を…」


「ふふ…リリアナって凄いよねぇ~」


気持ちよさそうに寝ているリリアナをブラッドは複雑な気持ちで見つめていた…


「じゃ僕達はこのバカを連れてくから、ブラッドはリリアナを部屋に連れてってあげてよ…あっ!手なんか出したりしたら許さないからね!」


ファイに言われ


「当たり前だろ…」


ブラッドはリリアナを大事に抱え直した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ