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19時の鐘がなる少し前に料理の支度を終えたリリアナは部屋で待機していると…


ガチャ!


ノックをされること無く不躾に扉が開くと、ビーズが顔を出す…。


「料理の準備は出来たようね…」


「はい…おか…ビーズ様…」


「わかってると思うけど…パーティーの間部屋から決して出ないのよ!わかった!」


「わかりました…」


「ふん!」


ビーズは扉を閉めると…


ガチャガチャ!ガチャン!


「えっ?」


リリアナが扉に近づいてドアノブを回すが鍵がかかっていて回せない…


「ビーズ様!なんで!?」


「あなたがパーティーにでも乱入してきたら…台無し出ますからね…」


「そんな…私別に出る気なんてありません!」


「なら問題ないでしょ!パーティーが終わったら出して上げるわ!」


そう言うとカツカツと靴音が遠ざかってしまう…。


「うっうう…」


リリアナは扉にしがみついて泣き崩れた…。



家の前に馬車が到着すると…ビーズ達は家を飛び出して駆け寄った!


馬車から執事らしき人が出てくると、優雅にビーズ達にお辞儀をする。


「この度は急なお願いにも関わらず、お招きありがとうございます」


「いいえ!ルシファー様のお願いでしたらなんでも叶えて見せますわ!」


「…ありがとうございます…」


笑って馬車に手をかけて扉を開くと…するっと長い足が出てくる…ビーズ達はうっとりとその仕草を眺めていると、金色の髪が長く伸びた長身の男性がおりてきた。


「ルシファー…様…」


「素敵…」


「はぁ~」


挨拶も忘れてビーズ達が見惚れていると…


「この度はお招きありがとう…」


ニコリとビーズを見つめると…


「い、いえ!こちらこそお会いできて光栄です!汚い我が家ですが…どうぞゆっくりとくつろいでください!」


「ありがとう…」


ルシファーは家を見つめると…庭先を見て止まる。


「あの?ルシファー様?庭に何かありまして?」


「いえ…何かいたような気がしましたが…気の所為な様ですね…」


「すみません!何かしら最近動物がうろついていますの…全くこれだから田舎は嫌ですよね!ルシファー様のお住いならこんな事はないんでしょうけど…」


おほほと笑って家に誘導すると…


「私が…奥様は女性ですからね…」


ルシファーが扉を開けるとポーっとしながら家に入る…そして…


「奥様なんて…今は相手もいませんの…どうぞビーズと呼んでください…」


ルシファーはクスリと笑うと…


「ありがとう…ビーズ」


ビーズは天にも登る気持ちでルシファーを案内する…後ろから娘達が面白く無さそうについて行った…。



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