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リリアナの指を舐めた後の事は…今思い出しても背筋が寒くなる…


あの恐ろしい殺気を向けられ…俺は死を覚悟した…


しかしそれを救ってくれたのは…俺が食べようと思っていたリリアナだった…


ブラッド様に誤解だと訴えてくれた…何も誤解など無いのに…


そのまま不機嫌そうに連れていかれてしまったリリアナを追うことが出来ずに俺は腰を抜かしていた…


何だって…食べようとしただけであんなに怒られるんだと納得出来なかった…


ブラッド様はリリアナは自分の物だと言う…少しご相伴に預かりたいと思ったのが…また俺の馬鹿な所だ…あの時ほど黙っていればと思った事はない…


痛む腕を抑えながら唖然としていると…


慌てた様子でリリアナが戻ってきた…その顔は赤く染まっていた…


リリアナの姿に先程のブラッド様の姿が重なり思わず後ずさる…


するとリリアナが顔を強ばらせて近づいてきた…その顔はじっと痛む腕を見つめていた…


その視線が顔に戻ると…今度は悲しそうに謝ってくる…


なんでお前が謝るんだよ…


痛む腕を触られそうになり思わず叫ぶ…さわるなと!


しかしその拍子に腕の痛みが広がり顔を顰めると、急に怒りだし腕の手当てをしだした…


そんな事をしなくとも寝れば明日には治るのに…


しかし必死そうな顔を見ていると、いつの間にかブラッド様の重なっていた姿は消え…リリアナを恐れる気持ちは無くなっていた…


腕に添え木をして布でギュッと縛られると…腕を撫でられる…優しく…心配そうにする顔に…胸の辺りが痒くなる…なんだこれは?


すると唐突に…


「ブラッドが…ごめんなさい」


謝られた…今度は胸がムカムカする…


なんでお前が謝るんだと…


ブラッド様の事を話すリリアナは…悔しいが美味そうに見える…


まぁ…もう食べる気はおきなかったが…

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