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「その時によく作ってくれたのがこのスープだ…味はこんなに美味くなかったがな…」


シュカさんが苦笑する…


「青兄と一緒に料理を作ってるのは…楽しかったなぁ」


懐かしそうに昔を思い出していると…


「なんで…ずっと一緒にいなかったんですか?」


「…俺はこんなだろ…人間共は異質を嫌う…俺のせいで青兄が悪く言われるのは耐えられなかった…だから青兄に黙って…家を出たんだ…その後はまぁ…色々あってルシファー様に拾って貰ったんだ」


「そっか~ブルーノさんが言ってたレッドさんってシュカさんだったんだ…じゃ…カミナリが怖くてブルーノさんに抱きついたのも本当ですか?」


リリアナがシュカを見ると…


「何故それを!」


「あはっ!本当なんだ!」


リリアナが口を抑えて笑い出す…


クックック…


「私もカミナリ苦手で…怖がってると…自分の弟もカミナリが苦手だったって…でかい図体でブルブル震えて…布団に頭だけ隠してる…って…」


笑いながら話すと…


「青兄ー!こんな小娘にそんな話を!」


「その話を聞いて…あー大人でも怖いんだって思うと少し楽になりました!今でもちょっと怖いんですけどね…」


「そうか…」


「ブルーノさんがレッド…シュカさんの話をする時…いっつも懐かしそうに嬉しそうに…そして寂しそうに話してましたよ…あっ!そうだブルーノさんから貰ったものがあるんです!」


リリアナが首から下げてるネックレスをみせると…


「これって…」


「ブルーノさんとお揃いなんです!二つあるから一個くれるって…これって…もしかして…」


「ああ…俺の子供の頃の角だな…」


「やっぱり…なんの角かなぁって思ってたけど…シュカさんこんなに小さかったんですね…」


リリアナはペンダントに加工された鬼の角を眺めると…


「はい…シュカさんに返します」


リリアナはシュカの首にネックレスをかけた。


「いや…これはお前が貰ったんだろ?」


「他にもブルーノさんからは沢山の物をもらいました、これはシュカさんが持つべきです!ブルーノさんとお揃いなんですよ!」


シュカは自分の角を握りしめると…


「青兄…こんなの取っといてくれたんだ…」


嬉しそうにペンダントをみつめる…その姿にリリアナも嬉しそうにしていると…


バキッ!


鍵をかけたドアが音をたてて崩れた…。


シュカはリリアナを引き寄せ、後ろに隠すと…目の前に大きな獣が口を開いて唸っていた…。

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