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ブラッドはリリアナを連れて自分の部屋に着くと…
「座っててくれ…何か飲み物を持ってくる…」
リリアナをベッドの前に降ろす。
「座る場所…ベッドしかないね」
リリアナがクスッと笑うとベッドの端にちょこんと座った
ブラッドはその様子を見ると…フラフラと部屋を出ていった…
「やばい…リリアナが可愛すぎる!しっかりするんだ!リリアナは病気なんだ…話を聞く!そうだまずは話を聞く!」
ブラッドは自分に言い聞かせると、温かい飲み物を持ってリリアナの元に向かった。
飲み物を受け取ると
「ありがとう」
リリアナが温かい飲み物にホッとして緊張がほぐれる。
「それで?話とは」
ブラッドがリリアナの隣に座ると
「私ね…ブラッドの事を考えたり、ブラッドに会ったりすると…こう…胸がギューッとなるの…」
リリアナが自分の胸を触る。
「ブラッドが私の事を家族みたいに大事に思ってくれてるって言われた時はなんか…チクッて痛くなったし…ブラッドが優しくしてくれたりすると…グッて締め付けられる感じがするの」
「それって…」
ブラッドがリリアナを見つめると…
「ほら…やっぱり…今も!ドキドキして熱くなるんだよ」
リリアナが不安そうにしている
「それは…リリアナは嫌なのか?」
ブラッドが聞くと
「嫌…じゃない…けどムズムズする」
「じゃあこれは?」
ブラッドがリリアナの手を掴むと自分の手と合わせて握りしめた
「俺と手を繋ぐのは…嫌?」
リリアナはブンブンと首を振る
「じゃあ…これは?」
今度はリリアナを抱きしめると膝に乗せて後ろから抱きしめる
「な、なんか…恥ずかしい…」
「嫌か…嫌じゃないで答えて?」
「嫌じゃ…ない」
ふふ…ブラッドが笑うと、リリアナを横に抱っこして自分の方に向かせる。
「俺は…リリアナを家族みたいだなんて思ってない」
「え…」
ブラッドを不安そうに見ていると
「俺はリリアナを一人の女として見てる」
「それって…どういう事…」
ブラッドはリリアナの手を掴むと
「リリアナを好きだ…」
「私だって…ブラッドの事好き…だよ」
ブラッドは首を横に振ると
「他の奴らと同じように好きとはわけが違う…リリアナ…お前を愛しているんだ…他の誰にも渡したくない。俺だけのものにしたいくらい好きなんだ」
「あいしてる…?」
「そう、愛してる…リリアナは?」
ブラッドが優しく聞くと…
「わ、わかんない…でも…嬉しいって思った…ブラッドの特別だって言われたみたいで…なんかふわふわする…」
「みたい。じゃなくてそう言ったんだけど…リリアナは俺の特別だって…」
ブラッドが可笑しそうに笑うと…
「やっぱり無理!」
リリアナが顔を隠してしまう
「無理って…どういう事?俺じゃ…嫌なのか?」
「ち、違う!そんなかっこよく笑って見られたら…無理!ドキドキして見てられないよ!」
よく見るとリリアナが隠してる指の間から真っ赤な顔が見えた…
「勘弁してくれ…」
ブラッドはリリアナをギュッと抱きしめると、耳元で囁く…
「リリアナ…好きだ…俺のものになって…」
リリアナはビクッと反応すると…ゆっくり頷いた。