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リリアナが食堂で働いていると…
「リリアナちゃん!聞いたよ~昨日誰かとデートしてたでしょ?」
食堂に食べに来た魔族がリリアナに声をかける
「デート?私が?」
リリアナがびっくりすると
「あれ?違うの?なんか親しげに夜道を歩いてたって聞いたよ?」
「ああ!昨日の夜ですね、あれは送ってもらっていただけですよ」
「あーそうなの?ならまだリリアナちゃんフリーなんだ!俺立候補していい?」
「フリー?立候補?」
「彼氏はいないってこと」
「い、いませんよ!」
リリアナが顔を赤く染めると
「おい!リリアナに気安く話しかけんな!食事取ったらどんどん進めよ!」
シシオが睨みつけると…
「おー怖!食堂の親衛隊は怖いわ!」
笑いながら食事を受け取ると席に向かって行った。
「リリアナ、あいつの言ったことなんて気にするなよ」
シシオが心配そうに見ると
「はい、大丈夫ですよ本気にしてませんよ」
リリアナが笑って答えた。
「そこは…ちょっとは警戒して欲しいんだけどな…」
三人は心配そうに頷いた。
仕事を終えてみんなに挨拶するとリリアナは家へと向かう…その途中…
「リリアナ…」
ブラッドがリリアナの帰りを待っていた…
「ブラッド?どうしたの?」
リリアナが嬉しそうに駆け寄ると
「昨日…誰かとデートしてたって聞いたんだが…」
気まずそうに聞くと
「ブラッドまで…」
リリアナはため息をつく。
「あれは、ルシファー様とお店に言って…その帰りに送って貰っただけだよ」
「オシャレしてたって言うのは…」
「そ、それは…」
リリアナが言いずらそうにすると
「やっぱり…ルシファー様の為にオシャレしたのか?」
寂しそうにきいてくる。
まるで耳でも伏せているような顔に、リリアナはキュンとする。
何今の?胸をさすると…
「どうしたんだ?」
ブラッドが心配そうに顔を近づけると…
胸の痛みが強くなった!
「ど、どうしよ…ブラッド…私…ここが痛い」
リリアナが自分胸をさすると
「胸が!?大丈夫なのか?」
ブラッドがリリアナの胸をさすると…
「ブ、ブラッド…」
リリアナの顔が真っ赤に染まる。
「あっ…いや…すまん」
ブラッドは直ぐに手を離すが…
「でも心配だ…」
ブラッドはリリアナの手を掴むと
「ちょっと我慢しろ」
リリアナを抱き上げた!
「キャッ!」
そのまま前で横抱きにすると、急いで医務室へと走りだした…。