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リリアナは近くの服を眺めていると…


「あれ?君一人?」


お店に入ってきた客が話しかけてきた。


「い、いえ…と、友達と来てます」


ギョクを探しに行こうとすると


「いないじゃん、そんな薄情な友達はほっといて一緒に遊ばない?」


魔族の男達がニコニコと話しかけてくる。


「い、いえ…大丈夫です」


離れようと後ずさろうとすると


ドンッ…


いつの間にか後ろにいた男の人に阻まれる…


「あっ…すみません」


謝り横を通ろうとするが


「待ってよ~そんな怯えないでよ…ちょっと話するだけだよ?」


男達がにじり寄ってくると…


(ど、どうしよ…ギョク~)


ギョクを呼ぼうかと声を出そうとすると…


「あんた達…何してるの?」


マリリンが大量の服を抱えて戻ってきた!


「マリリン!」


リリアナがマリリンに駆け寄ると


「マリリン!ぶっ!なんだよその名前…どう見てもマリリンって面じゃないよな!」


「どう見てもカマだろ!キモイなぁ」


男達がマリリンの事を笑い出すと…


「お前らぁ…」


マリリンがこめかみをピクピクさせて前に出ようとすると…


「謝って下さい!」


リリアナがマリリンの前に飛び出した!


「私の友達を侮辱しないで!マリリンはとっても優しいんだから!酷いこと言ったこと謝って下さい!」


「あはは!向きになって可愛い~!君もそんな化け物といないで俺らと遊ぼうよ!」


リリアナの言う事など無視してリリアナの手を引っ張って連れて行こうとすると…


「や、やめて下さい!」


リリアナが抵抗するがビクともしない…すると…


「待ちな!」


マリリンが男の腕を掴むと…グッと力を入れる


「ぎゃぁ!」


男があまりの痛さにリリアナの手を離すと、マリリンがリリアナをサッと後ろに隠す。


「私の友達を勝手に連れて行かないで貰える?」


ボキボキと指を鳴らして男達の前にたつと…


「ふん!見た目も化け物なら力も化け物級だな…もう行こうぜ」


男達が店を出ると…


「マリリン…!」


リリアナが泣きながら抱きつくと


「どうしたの!あいつらに何かされたの?どっか痛いの?」


マリリンが心配そうにリリアナを見ると


「違う…私は平気…でもマリリンが…」


「私?私がどうしたの?」


「酷いこと言われた…」


リリアナが悲しそうな顔をすると


「ああ!大丈夫よ、いつもの事だからリリアナが気にする事なんてないわ、毎回言われてて慣れっこよ」


マリリンが笑顔で言うと、リリアナはマリリンの手をぎゅっとにぎる。


「あんな言葉に慣れることなんてないよ…悔しい…マリリンの事…友達の事あんなに酷いこと言われて何にも出来なかった…ごめんね」


リリアナがマリリンを見つめると


「リリアナ…ありがとう…そう言ってくれるだけでとっても嬉しいわ…そんな事言ってくれる人いないもの…」


マリリンが嬉しそうに笑うと…


「今度アイツらが来たらきっちり懲らしめてやるわ!」


グイッと力こぶを見せる。


「ふふ!かっこいい、私も負けないように鍛えようかな…」


自分のぷにぷにの腕を見ると…


「リリアナはそのままでいいのよ!その分私がやつけてやるわ!」


二人で笑っていると…


「どうしたの~?」


服に埋もれたギョクが戻ってきた…

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